【リレー小説】この無慈悲な世界に能力で希望を【第九章】

呪い返し。【叶川千春/天秋】 ページ6

うん。




何となく分かってはいたけれども。




姫はいつも無茶をする。





ってか天秋何処行った？




姫を見張っているように頼んだんだが…。






まぁいい。






わたしはすっと目を細め、姫を軽く睨む。




「怜加の呪いは、貴方が食しましたよね。その呪いは、どこに行くのですか?貴方の体に、大きな違和感を感じる」





無茶ばかりするから心配なんだ。





隠し通せるとでも思っているのだろうか。





わたしがあなたを喰べた時から、あなたの思考は半分以上分かる。





さらに姫の姉である天秋と思考を共有していれば、大体の意図は読めるんですよ。






姫は瞬きを二つして、ふわりと笑った。



「その話は、後にしよう。さて、話を始めようか」





…はぐらかされたな。




小さくため息をついて、




「…御意」




と返す。







けれど、こっそりとひとつに結われている姫の髪に髪留めをくくりつける。







わたしが編んだ、特別なもの。







「痛いの痛いの飛んでいけ。」







誰にも聞こえないくらい小さな声で、そう呟く。









「(ん…風邪ひいたか…？今能力使う前から頭痛かったけど…。

寒気が酷い…。)」










「ちょっと、水飲んできます…」






うわぁ…敬語が出た…。





悪い癖だな、これ。








扉を開けて廊下に出て、五部屋ほど離れたキッチンに向かう。






「(水…と氷…)」








キッチンの扉を開けて食器棚に手を掛けたとき、酷い目眩が襲ってきた。







「(やば…。)」










何処で風邪もらってきた…？









意識が沈んでいく。


















その時はまだ、この症状を風邪だと信じ込んでいた。










違ったのに。もっと、酷いものだった。








《キャハハハハハハハ！》





聞き覚えのある笑い声が、頭の中にこだました。






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うん。
「キャハハハハハハハ！」って、

怜がつく破壊の能力者さんの狂ったやつの笑い方のはず。

間違ってたらごめん(汗)

強制睡眠【神楽千歌&？？？？/ミント】→←喰【瀬戸内帝華/蓮@雫3318】

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