【リレー小説】この無慈悲な世界に能力で希望を【第四章】 (ページ17)

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朝食【瀬戸内帝華/蓮@雫3318】ページ17

朝起きて、ボーッとしていると、お腹がなった。
昨日のお花見の時から、何も食べてない。いや、お花見の時でさえ食べてない。
「お腹すいた…」
回らない頭で朝御飯は何にしようと考える。こちとら低血圧なんだ。
「…偶数だったら、アップルパイ。奇数だったら…スクランブルエッグとソーセージ、パン。」
賽子を降って結果を出す。
『6』
「…アップルパイ。明日はスクランブルエッグ達にしよう…」
眠い頭に喝をして、ゆっくりのそのそ動く。私は小さめだから小動物がぴょこぴょこして居るみたい。と言われた。
「…制服、洗わなきゃ」
泥臭い戦いを終えた後なので汗臭い。洗濯機に服を全部放り込んでパジャマを着る。
「…林檎があって…生地も、あるね…」
眠い目を擦りながらも着実に朝食を作る。トントンと心地よい音が響いていた。
「…出来た」
アップルパイが出来て、味見をする。
サクサクの皮を噛めば、トロリとした林檎が口の中に入ってくる。甘いものが嫌いな人も食べれるようなしつこくない味だった。
…美味しく出来てるか、自分の味覚が不安になる。一般的には三ツ星に相当するとか何とかは言われた気がするけど…
「…蝶々…皆に、朝食の事を知らせて来て…」
寝惚け眼だか、能力で蝶を人数分作り、知らせに行く。知らせ方は着いた瞬間私の音声が流れて用件を言える仕組み。
…天秋には、食べさせないと…
天秋の元にアップルパイを持って行くと、寝ている天秋が居た。
「…天秋」
ごめんね。気付けなくて。
「…あっ…ああああああ…!!」
何故か凄く精神を病んでいた私は、そのまま泣きわめいて…
「どっ!どうしたんだよ?!帝華!!」
「ちょっと!!そんなに揺らしちゃ駄目よ!!…どうしたのよ!!帝華?!大丈夫?」
「…おい、大丈夫か?」
「帝華さんを泣かせたの誰ですか?!あ、儚羽さん!!貴方昨日帝華さんのスカートの中身見たんですって?!秋華が教えてくれました!」
「いやっ…あれは、不可抗力…!」
なんて騒いでた。
その後、久しぶりに能力者オールスターでダイニングに集まって朝食を食べた。
『頂きます。』