【リレー小説】この無慈悲な世界に能力で希望を【第三章】

みぃつけた。【叶胡天秋/天秋】 ページ28

「どんなに足掻いて、もがいて」


「希望を掴み取ろうとしても」


「無駄なんですよ。全部全部全部。」


「それはあなた達も承知のはずなのに」


「どうして向かってくるのですか。」


「一歩進めば一歩遠ざかる。」


「手を伸ばせば、掠めるのに掴めない」


「虚しいだけですよ。」




わたしは、目の前で息を切らしている二人を見た。



もう動けないだろう。



これで、全員…？




ううん。まだだ。





「大人しく、眠っていてください。


動くと死 にますよ？」




そう二人に忠告して、扉を固く固く閉めた。




「(まだ、能力者の気配がする…。


どうして？)」





走って走って、たどり着いたのはひとつのベンチがある開けた場所。




そこには、一人の青年が座っていた。



わたしはふわりと笑って、手を振り上げる。





「みぃつけた。」




“花と蝶々 毒 霧雨”





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儚羽さん、見つけるのが天秋で良かったですか…？
何かあれば言ってくださいm(_ _)m

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