2話 隣の机は ページ5
「そーいや、二年の教室ってあんまり来たことないな〜」
「特に珍しいものがある訳じゃ無いっすよ。辛うじて言えば『ウー助』が居ることくらい…兄貴…?」
ジンペイの足取りは急に止まった。
目先にはメラの教室が控えている。
メラが声をかけても、只々一点をじっと見つめるだけで、返事は帰ってこなかった。
三度目の呼びかけ。
ジンペイはやっと言葉を発した。
「…あれ、臼見沢先生だよな…?俺らの担任なのになんで二年の教室に…?」
ジンペイが見つめていた所は、二年の教室の中。
教室内は、何やらガタガタと音が鳴っていた。
ジンペイはワァ―っと走っていき、教室に飛び込んむと、先生に問う。
「臼見沢先生っ!!何してるんすか?」
「おや?コレはコレは…今机を片付けている所なんですよ」
臼見沢先生が片付けているのは、メラの机……の隣の机だった。
二年生になってからも一度も学校に来ておらず、誰がそこに座る予定だったのかはメラすら分からない。
メラが一年生の頃から空いている机はあったが、違うクラスだったので気にすることも無かった。
でも、誰に聞いても名前すら知らないと応えるので、一時期正体を探ろうとしていた事もあったが、特に何も情報は得られなかったそう。
ここで何かつかめるかも知れないと思い、メラは先生に問う。
「ずっと気になってたんすけど…俺の隣はどんな奴なんすか?」
臼見沢先生は、一度思考を巡らせ、何かを思い出した様に言った。
「確か……女の子で…名字は
「…霊鬼神……でもなんで机片付けるんっすか?転校?」
「いえ。ですが、一度も来たことが無くて…捜索はしてるんですけどね…」
退学処分…か…?
メラは思考を巡らせる。
この学園は、あまりにひどく校則を破ったり、なにかヤバイ事をしたりと何かしら理由がある場合は、退学処分となっている。
でも、退学処分をしたことは、生徒の誰にも言わないらしい。
そのような場合、曖昧な答えを出すパターンが多い。
そう。今の臼見沢先生の様に。
「では、私はそろそろ運んできます。貴方達も部活動にしっかり励んでくださいね」
「…待ってください先生!!」
「…はい?」
ジンペイが先生を呼び止めた。
メラはすかさずサッと宿題を手に取り、黙ったままジンペイの方を見た。
20人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
rose†blossom - 愛乃さん» 愛乃さんお久しぶりですrose†blossomです\(^_^)/!! 最近はコロナ災害後余り此方の内容感想文を伸ばししてしまい大変御心配を欠けました(;つД`)。これからは隠さず遅れずに頑張ります。また機会がありましたら此方の最新を楽しみにしてます(*^▽^)/★*☆♪。 (2020年6月18日 17時) (レス) id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
愛乃(プロフ) - メガネさん» もう、ホントについに!です((( 細々とゆっくりと進めていたので、結構長い時間が…(・・;)22話でやっと巡り合う小説早々ないかと((((( ありがとうございます!!スランプ脱出も更新も頑張らせていただきます!! (2020年5月23日 23時) (レス) id: 6188e56a71 (このIDを非表示/違反報告)
愛乃(プロフ) - rose†blossomさん» rose†blossomさんどうもです!!自粛開放が多くなってきましたが、やはり気が抜けませんね…!! さてさて、何が待っているのでしょうか…!!兄も随分と探し回ってる筈ですしね〜!次回へお楽しみにです!! (2020年5月23日 23時) (レス) id: 6188e56a71 (このIDを非表示/違反報告)
メガネ - ついに、お互いの名前教えあいましたね!次回は、YSPクラブとの合流でしょうか!次回がまちどうしいです。スランプ頑張ってください!応援してます。 (2020年5月23日 23時) (レス) id: 972d3c58f0 (このIDを非表示/違反報告)
rose†blossom - 愛乃さんこんにちはrose†blossomです!!コロナが続くばかりですがお仕事お疲れ様です!!先程昨日仕上げた内容ですがヒロインはメラさんに救われた後メラはヒロインをYSPクラブまで来るよう伝えたのですがヒロインの兄が怪しい動きが出ないことを祈ります(´д`|||) (2020年5月23日 18時) (レス) id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ