こっち向いてよ《Ryuto.S》 (ページ12)

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さっき雨が降ったのだろう。

雨臭い、湿った道路を2人で歩く

作「Aさんは髙橋先輩と仲良しなんですね」

聴き心地のいい落ち着いた低いトーンで話す
作間くんに耳を傾ける。

『あぁ、、優斗は高校と大学が一緒で、、』

作「え…すごいですね！だからあんなに仲良しなんですね…」

『ごめんねいつもうるさくて』

なんて言うと

作「お2人は付き合ってないんですか？」

『付き合ってないよ！！』

そんなこと言われると思わなかったからちょっとビックリ。

作「そうなんですか…なんか意外です」

『そうかな？ただ仲良しな男友達って感じだよ～』

作「じゃあ、他にいるんですか？彼氏、とか」

わあ、痛い質問…笑

『居ないよ～？だから困ってるんだよ～作間くんは？？いないの？？』

作「それが…いないんです…笑」

『嘘だ～！絶対いるでしょ～！！』

作「ほんとですよ！！！笑」

あ、危ないなんてサッと後ろの自転車から私を遠ざける。

身長高いなぁ…なんて。

後輩なのに不覚にも"男性"を感じた自分がいた。

作「どうしました？、どっか当たりました？」

心配そうに覗き込む君にハッとしたらもう

見慣れた道だった。