#12 ページ12
「やめて……」
フラフラの彼を見てられなくて涙が溢れる。
「なにどうしたのー？さっきまで威勢良かったんじゃん？なあ？」
縛られて動けないまま倒れた私を足でつついてくる。
「やめろ。」
彼は静かにそう言った。
「ああ？」
「ふっ…お前ビビってんの？
だから俺に近づいてこんのやろ？」
「はあ？」
「おい、こっち来いよ。
なあ？怖いん？こっち来るの？」
「お前…」
彼に煽られて男は私から離れどんどん彼に近づいていく。
「やだ…！」
自分が何かされるより彼が何かされるほうが
私にとって凄く恐怖だった。
「やめ……て……」
だけど私は声さえも出なくなってくる。
それなのに彼は私に微笑みかけて
近づいてきた男の頭を鷲掴みにし床に叩きつけた。
そして何度も何度も殴り続ける。
男はもう気を失っている。
「将企！！」
私の声で彼は我に返った。
「遅なってごめん…」
血を服で拭い
私の手と足の拘束バンドを落ちてたガラスの破片で切ってくれた。
「将企……！」
自由になった手で私は彼を抱き留める。
安心した彼が私の方に倒れかかってきたからだ。
「帰ろ……？」
「うん……。」
1人で立てなくなった彼を何とか肩を貸して起こす。
体育館から出て全体を見回すと、ここが不良たちの学校だってことがわかった。
っと言うことは彼がほぼ全員と喧嘩したことになる…。
1人でここまでして私の事助けてくれたんだ…。
泣きそうになりながらも
流石に血まみれで電車にもタクシーにも乗れないので
時間はかかったけど
なるべく人通りが少ない道を選びながら
ゆっくり歩いて帰った。
そして彼の家に着き誰もいないことを確認して
２階にある彼の部屋に連れて行く。
久しぶりの彼の部屋だ。
「ねぇ、本当に病院行かないの？」
「大丈夫…薬箱取ってきて。」
ベットの上に横になりながら彼はそう言った。
「1階だよね？」
「うん。」
1階におりて言われた場所から救急箱を探し出し急いで彼の元へ戻る。
「痛いと思うけど我慢してね？」
「痛っ！」
「喧嘩の時より痛くないでしょ…！じっとしてて！」
顔から順番に消毒液をつける。
そして絆創膏を貼っていく。
「手…この間より怪我してる……」
さっき不良を殴ってたことが頭の中で蘇った。
「…っ…ごめんね……」
「なんでAが泣くん？」
「だって……私が捕まらなかったら、
こんな怪我してなかったでしょ……？」
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木葉林檎(プロフ) - Co2さん» こちらこそありがとうございます(^^)またお願いします♪ (2023年4月1日 11時) (
レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
Co2(プロフ) - リクエスト応えて頂きありがとうございました😭またお願いします(* .ˬ.)" (2023年4月1日 8時) (レス) id: d01c0621bb (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - Mさん» ページ数の関係で次の移動先に書かせてもらいます。お時間かかりそうなのですがお待ちください(^^) (2023年3月28日 3時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - Co2さん» すみません、もし書くとしたらページ数が足りなくなりそうなので移動先に書かせてもらいますね(^^) (2023年3月28日 3時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
M - 学パロの続きで少し怪我の余波が残る中リリーさんが部活でキャプテンを務めるようになりモテ始め夢主が付き合ってる事で虐められる。夢主に避けられリリーさんも悩んでいたが、ある日虐められる夢主を見つけ庇い助けられなくてごめんと慰めるみたいなお話お願いします！ (2023年3月28日 0時) (レス) id: a07b54dd9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木葉林檎 | 作成日時：2023年3月14日 14時
