#3 ページ10
「ホンマなんやの…」
カバンをとってゆっくり扉を開き
楽屋の外に盛山さんがいないことを確認する。
「よかった…。」
エレベーターまで挙動不審な動きをしながら向かう。
ほかの芸人さんにお疲れ様ですって声をかけられる度に
ビクッとした。
ちょうどエレベーターが来てるのを確認して
私は慌てて飛び乗った。
「ふぅ…」
何事もなくエレベーターが1階に着くと…
「おおー、どこ行くの？」
っと、次はリリーさんがエレベーターの前にいた。
まじか…と露骨に嫌な顔をして
お疲れ様ですっと言って逃げるように出入口へ向かう。
「え？無視？？どこ行くか聞いてるんだけど。」
「いま、1番会いたくなかった人、
ナンバーワンですよリリーさん。」
仕方なく立ち止まり話をする。
「まあ、何でもナンバーワンはええことやな。」
「プラス思考で何よりです…」
「で、どこいくの？」
「もうすぐ出番ちゃいます？」
「俺はまだあと30分あるし大丈夫。
質問答えてよ。」
「私はさっき本番終わって、次の入まで時間あるので
買い物しに行くつもりです。
ほな、失礼します。」
深くお辞儀をしてその場から離れる。
それなのに、静かに後ろから着いてくる。
「ちょ、なんですか？？」
「いや、俺もこっちに用事あるから。」
「じゃあ、お先にどうぞ！」
「うん。」
曲がり角を曲がるのを確認して逆の方へ進む。
「……あの…。
リリーさん？
さっきあっちに曲がりましたよね？」
「うん。こっちに用事あったの思い出したから。」
「ついてきてますよね？」
「ついて行ってないよ、たまたま方向一緒なだけじゃない？」
「ふふ…もうなんですか？？」
笑ってしまった私の負けだ。
「一緒におりたいねん。あかんの？」
「急にストレートですね…
でも30分で私の買い物は終わりませんよ？
早く戻ってください。」
「じゃあ15分だけ一緒におって？」
「…なんでですか？」
「さっきから言うてるけど。
一緒におりたいから。」
「こんな所をリリーさんの
ファンに見られたら誤解されてしまいますよ？」
「上等やん。俺はAと
そういう関係になりたいと思ってるんやから。」
「そういう関係って…」
深いため息を吐く。
「言葉じゃわかんない？」
真正面に立ってたリリーさんに急に抱きしめられる。
「えっ！？」
「俺と付き合ってよ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 93人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
木葉林檎(プロフ) - Mさん» ページ数が50までなので、もし書くとしたらページ数が足りなさそうなので次のシリーズの最初に書かせていただきますm(_ _)mよろしくお願いします！ (2023年3月13日 1時) (
レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - Mさん» こんばんわ、今別の作品を書いていますのでそちらが終わり次第書かせていただきますね(^^) (2023年3月12日 21時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
M - 再び失礼します！学パロで、リリーさんは有名な不良で幼馴染が他校の人に拉致され大人数に待ち伏せされ勝つが、自身も重傷で倒れ彼女に支えられ帰宅し、手当をしながら罪悪感で泣く幼馴染をリリーさんが慰め告白し付き合うみたいなお話お願いします！ (2023年3月12日 20時) (レス) id: a07b54dd9c (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - Mさん» いえいえ、リクエストに添えられていたなら幸いですがイメージと違ったならすみません^^;またよろしくお願いします(^^) (2023年3月12日 11時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
M - リクエスト応えて頂きありがとうございます！！長編にして頂けて嬉しいです！！ (2023年3月12日 9時) (レス) @page35 id: a07b54dd9c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：木葉林檎 | 作成日時：2023年3月1日 15時
