#6 ページ42
あの日から彼とは個人的に連絡のやり取りをしている。
そして休みの日は少しでも会いたいと積極的に誘われ遊びに行き
彼に惹かれるのにそう時間はかからなかった。
ある日、彼が車を出して迎えに来てくれた。
私は助手席に乗り運転する彼の横顔を見つめる。
「髪…また伸びてきました？」
赤信号で止まってる時に私は横からスっと手を伸ばす。
彼の髪に触れた時、彼は私を見つめてきた。
「ごめんなさい…運転してるのに……」
私はすぐに手を引っ込める。
彼は何も言わないまま近くの駐車場に車を止めた。
「芝さん……？」
いつもの彼の雰囲気となんだか違い私は静かに声をかける。
「あのさ。」
彼が何かを伝えようとしている。
私は静かに耳を傾けた。
「Aちゃんは俺の事…まだ客の一人として認識してる…？」
「…お客さんとデートなんてしないですよ…」
「じゃあさ……俺の事、どう思ってくれてる…？」
突然そう聞かれて私はなんて答えたらいいのか分からず戸惑ってしまう。
「嫌なら拒否してくれて良いんだけど…」
運転席から彼の手がゆっくり伸びてくる。
私の頬に手が触れて私はその場をじっとする。
グイッと引き寄せられて彼の顔が近くまでやって来た。
もちろん拒否することは簡単で
嫌なら嫌だと言えばいい。
だけど私は何も言わずにそのまま身を任せて受け入れた。
彼の唇が私の唇に触れる。
「誰にでもこんなことしてる訳じゃないですよ…」
勘違いされたくなくて私は小さく彼に言った。
「俺のこと…」
その先を言われたくなくて私は彼の唇に人差し指を当てる。
「私も芝さんのこと好きみたいです。」
彼は目を丸くさせたあといつものようにクシャッと笑って
「じゃあ…付き合ってくれる？」と言ってきた。
「はい……。」
私がそう返事すると彼はシートベルトを外して
こちらに身を乗り出し深いキスをしてくる。
私もそれを受け入れるために彼の首に腕を回した。
「…一目惚れしてたのは…芝さんだけじゃないかも……。」
私がそう言って笑うと彼は
「じゃあもっと早く食事誘えばよかった…」
そう言って笑った。
「髪を切る時は、次はお店じゃなくて私の部屋で切ってあげるね。」
「ありがとう…。」
車内でクスクスと笑い声が響き
彼はまた運転に集中する。
今からの行先は、恋人として手を繋ぎながらデートをする。
私と彼との恋は今からスタートするのだ。
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木葉林檎(プロフ) - Kuraさん» 遅くなりすみませんm(*_ _)mこちらこそリクエストいただけてありがとうございました！ (3月4日 6時) (
レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
Kura(プロフ) - リクエストありがとうございました！とっても素敵なお話でキュンキュンしました💕 (2月8日 21時) (レス) id: 1c73b17f59 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - そらさん» ありがとうございますm(*_ _)m今後ともよろしくお願いします(*^^*) (1月29日 16時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - リクエスト書いて頂きありがとうございました。最高で､素敵なお話でした。忙しいとは思いますがこれからもお話楽しみにしています。🙇🏻♀️ (1月27日 22時) (レス) id: 794dd15670 (このIDを非表示/違反報告)
あす(プロフ) - 木葉林檎さん» 大変申し訳ございませんでした。再開された際もしよければお願いいたします。 (1月21日 8時) (レス) id: 1458cfae01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木葉林檎 | 作成日時：2023年12月29日 2時
