#3 ページ39
「普段テレビで見る時と
やっぱり髪を下ろしてる時、雰囲気違いますよね。」
私はそう言いながら彼の髪を霧吹きを使って濡らしていく。
「まあキャラクターがあった方がいいかなって
いつもの髪型にしてるんだけどね。」
「そうなんですか？てっきり前髪が邪魔だからって思ってました！」
「ははっ、まあ前髪ない方が視野がスッキリして見えるしね。」
2人だけの会話が店内に響く。
私が何かを話さないと、そう思っていたけれど
彼からも話をしてくれる。
普段、こうやって2人きりになることは無い。
だから少し新鮮な気持ちになった。
「あのさ、嫌だったら答えなくていいんだけど…
Aちゃんって彼氏いるの？」
私は笑いながら
「欲しいけど出来ないんですよねー。
忙しいと相手に悪いじゃないですか、寂しい思いさせたくないし…。」
「ははっ、そっか。
でもお互い忙しかったらたまに会えるだけでも嬉しいんじゃないのかな…？」
「まあ、確かに！ふふっ。
モテない女の言い訳ですね。」
私が笑うと彼は、そんな事ないよ。と言った。
「Aちゃんは凄く可愛くて魅力的だよ。
モテないわけないよ。」
「へへっ、芝さんにそう言って貰えると嬉しいです。」
「嘘じゃないよ？」
「ありがとうございますっ。」
流石芸人さんだ。
喜ぶ言葉をくれている。そう思っていたのだけれど…
何故か口数が少なくなって私は戸惑ってしまう。
「芝さん…？」
何か余計なこと言ったかな？心配になっていると
「ずっと言いたくて言えなかったんだ…」
私は手を止めて鏡越しに彼を見つめる。
「今度俺とデート行ってくれませんか？」
「え？」
「初めて出会った日から…ずっとAちゃんに一目惚れしてました。」
なんて返せば良いのか分からない。
ただ嘘を言っているわけでは無さそうだ。
「芸人さんならではのジョークとかじゃなくて…
本気のやつですか…？」
失礼すぎる質問を投げかけてしまう。
だけど彼は真剣な表情で頷くだけだ。
「…えっと……」
「ごめん、やっぱ迷惑だったよね。忘れて……！」
「いえ、あの…！迷惑だなんて…！
私でよければ…その…、この後行きます？
ご飯とか……」
「え？逆にいいの？」
「はいっ…！」
彼は今まで見た中で1番の笑顔を私に向けると
「すごい嬉しい…！」と喜んでくれていた。
「じゃ…すぐに仕上げますね？」
私はそう言って彼の髪を切り綺麗にセットをしたのだった。
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木葉林檎(プロフ) - Kuraさん» 遅くなりすみませんm(*_ _)mこちらこそリクエストいただけてありがとうございました！ (3月4日 6時) (
レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
Kura(プロフ) - リクエストありがとうございました！とっても素敵なお話でキュンキュンしました💕 (2月8日 21時) (レス) id: 1c73b17f59 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - そらさん» ありがとうございますm(*_ _)m今後ともよろしくお願いします(*^^*) (1月29日 16時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - リクエスト書いて頂きありがとうございました。最高で､素敵なお話でした。忙しいとは思いますがこれからもお話楽しみにしています。🙇🏻♀️ (1月27日 22時) (レス) id: 794dd15670 (このIDを非表示/違反報告)
あす(プロフ) - 木葉林檎さん» 大変申し訳ございませんでした。再開された際もしよければお願いいたします。 (1月21日 8時) (レス) id: 1458cfae01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木葉林檎 | 作成日時：2023年12月29日 2時
