Danseiburanko.H#1(リクエスト作品) ページ19
彼から突然電話が掛かってきて
第一声『ごめんっ！』と言って私に謝ってくる。
話を聞くと、どうやら私の誕生日に仕事が入ったらしい。
「いいよ、仕事なんだし気にしないで？」
笑いながら気にしないで欲しいと言っているのに
何故か彼の声は私より落ち込んでいる。
『だってAの誕生日だし
水族館デート楽しみにしてくれてたから…
俺ももちろん楽しみやったし……。』
「だからもういいってば！ねっ？
それより今からも仕事じゃないの？
そんな事どうでもいいから行ってきな？」
『どうでも良くないよ。
大事な彼女の誕生日やのに！』
「ごめん、言い方が悪かったね…
本当は私も一緒に過ごしたかったけど
まさ君の仕事が順調なのも嬉しいんだよ？
だからそんなに謝らないで？」
少しの間、無言になったあと
ありがとう…と小さな声が聞こえてくる。
「じゃ、また休みの日にお茶でもしに行こ？」
『うん。仕事行ってくる。』
「行ってらっしゃいっ！」
私は元気よく返事を返して電話を切った。
「そっか……会いたかったなぁ…」
電話を切ったあと悲しみが押し寄せてくる。
本当は凄く楽しみだったし
その日の為に新しい服も買っていた。
でも我儘なんか言えないし
グッと堪えたのだ。
こんな時…素直にわがままを言える女の子を羨ましく思う。
その日の夜は彼と一緒に撮った写真をスマホで見返しながら
寂しさを乗り越えることにした。
＊＊＊
「お疲れ様です。」
会社につき先輩達に挨拶をして自分のデスクに座る。
「あ、Aさん！来週誕生日なんでしょ？」
女の先輩にそう声をかけられて
「そうなんです、よく知ってますね！」と返事を返した。
「だから有給取ったのね？彼氏さんとデート？」
笑顔でそう言われて私は苦笑いで返事を返す。
「まあ…でも、仕事が入っちゃったらしくて会えなくなっちゃったんですよね。
そのかわり、1人で羽伸ばそうかなって」
「そっか…。それは残念ね、
もし暇だったら夕方頃声掛けて？
仕事終わってからになるけどお祝いを兼ねて飲みに行きましょ？」
優しい先輩にそう声をかけて貰えて
私はつくづく人に恵まれてるなぁと思った。
「ありがとうございますっ！」
「じゃ、今日は頑張ろっ！」
「はいっ！」
彼とは一緒に過ごせないのは残念だけど
夕方は先輩と過ごそうかなと思ったのだった。
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木葉林檎(プロフ) - Kuraさん» 遅くなりすみませんm(*_ _)mこちらこそリクエストいただけてありがとうございました！ (3月4日 6時) (
レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
Kura(プロフ) - リクエストありがとうございました！とっても素敵なお話でキュンキュンしました💕 (2月8日 21時) (レス) id: 1c73b17f59 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - そらさん» ありがとうございますm(*_ _)m今後ともよろしくお願いします(*^^*) (1月29日 16時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - リクエスト書いて頂きありがとうございました。最高で､素敵なお話でした。忙しいとは思いますがこれからもお話楽しみにしています。🙇🏻♀️ (1月27日 22時) (レス) id: 794dd15670 (このIDを非表示/違反報告)
あす(プロフ) - 木葉林檎さん» 大変申し訳ございませんでした。再開された際もしよければお願いいたします。 (1月21日 8時) (レス) id: 1458cfae01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木葉林檎 | 作成日時：2023年12月29日 2時
