#7 ページ7
「おつかれさま。」
「おう、おつかれー。」
彼の横を通り過ぎる。
以前と変わらない日常。
これで本当に良かったの…？
なにか胸につかえる感じがして気持ち悪い。
私はいつの間にか振り返り彼に声をかけていた。
「ねえ、京極？」
私に声を掛けられて彼も動きを止めて後ろを振り返る。
「ん？」
「あのさ…今日久しぶりに2人でご飯食べに行かない…？」
彼は少し驚いた顔をしたがいつもの彼に戻って
「ええよ、じゃあ終わったら連絡するわ」
そう言って手を上げて舞台袖に向かって歩いていく。
「あ、A？」
話が終わったのに今度は彼から声を掛けられて
私は驚きつつも後ろを振り返った。
「飯食いに行った時でも良かってんけどさ
今度の休み何処か遊びに行こや。
俺のために予定空けといて？」
「え、うん…」
彼が廊下を曲がって見えなくなる。
「…え？」
しばらく放心状態でぼんやりしてると
“良かったね”
そう私の耳元で誰かにそう言われた気がして
全身血の気が引いた私は
叫びそうになりながらも
廊下を走って相方の元へ駆け寄っていたのだった。
＊＊＊
「ねぇ、風斗？」
2人きりの時は彼を下の名前で呼ぶ。
「ん？」
静かに本を読む彼の隣で私はネタを考えていた。
「私と寄り戻したこと後悔してないの？」
「…なんやねんいきなり…？」
「だってあの心霊企画がなかったら
私達こうやってヨリ戻してなかったでしょ…？」
彼は持ってた本に栞を挟み机の上に本を置いた。
「それはどうやろうな…？」
「え…？」
「俺は遅かれ早かれAのこと迎えに行くつもりでいたよ。」
彼が私を見るときはとても優しい顔つきになる
それだけで愛が伝わってくる。
「別れたあともずっとAのこと好きって気持ち
俺自身もずっと残ってたから…。」
彼が両手を広げて私を優しく抱き締めた。
「あったかい…。」
「俺はもうAのこと離すつもりは無いで…？
覚悟しといてな？」
私は彼の方を見て笑顔で頷いた。
あの頃と違って2人には大人の余裕があって
離れる理由は何も無い。
それにあの頃と違うことは…
みんな、私達が付き合っていることを知っていて応援してくれていることだ。
マネージャーも心霊系の仕事はあれからちゃんとNGにしてくれた。
彼とは昔よりももっと絆が強くなり
少しだけあの場所に感謝したのだった。
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木葉林檎(プロフ) - capoeiraさん» いえ、こちらこそ楽しく書かせていただけました(*ˊ˘ˋ*)長くなってしまってすみません(￣▽￣;)またよろしくお願いします(＞人＜;) (12月29日 14時) (
レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
capoeira - 木葉さんこんにちは！リクエストを叶えていただきありがとうございました！毎回キュンキュンさせてもらってます！リクエスト内容、申し訳なかったです🙇🏻♀️🙇🏻♀️これからも楽しみにしてます！ (12月29日 12時) (レス) id: 7e00ae5964 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - そらさん» 少しお待ちいただくと思います、よろしくお願いします(*ˊ˘ˋ*) (12月27日 22時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - コメント失礼します。リクエストで又死ネタなんですが、令和ロマンのくるまさんで同期の夢主と付き合って一年の時に夢主が急に病気で亡くなってしまって数年後にM1で優勝した時に夢主が近くに居ておめでとうと言ってるように感じたお話を出来ればお願いします。 (12月26日 7時) (レス) id: 794dd15670 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - ばたこさん» コメントありがとうございます♪優勝して波に乗ってますよね(*ˊ˘ˋ*)少しリクエストが溜まっているので少し遅くなりますが必ず書かせてもらいますのでお待ちくださいm(_ _)m (12月25日 23時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木葉林檎 | 作成日時：2023年12月8日 0時
