#5 ページ24
「…あれ……？」
メールを送ろうとしていたとき
きっと間違えて私は彼の番号に電話を掛けてしまっていたのだろう。
咄嗟に私はスマホを耳に当てる。
「もしもし…！」
『だれや？タイシか？アベか？』
今の一連の話を通話で聞いていたのだろう
先程、現場で明るく話していた彼の声とは違い少し低い。
『標準語やからアベか、電話代われる？』
私は恐る恐るスマホをアベさんに渡した。
「はぁ？なに？誰？」
少し怒った様子でアベさんはスマホを受け取った。
「もしもし？」
彼と何を話しているのかわからないけれど
アベさんは1度、エレベーターから出て会話を始めた。
電話の相手が彼だと気付いたあと、深いため息をついて
「それならあの時に言っとけよ。
わかった何もしないよ。うん。はいはい了解。」
アベさんは通話を切って私にスマホを返して来る。
「なんだよ。濱家の彼女なんだね、君。
俺、知り合いの唾がついた女興味ねぇんだ。
でもタイシには気を付けろよ。
あいつ女好きで見境ないから…じゃ」
私は解放されたと同時に彼にすぐ電話を掛け直す。
「もしもし…」
『もしもし？大丈夫やった？』
先程とは違い優しい声のトーンで彼は私を心配してくれている。
大丈夫でした！そう答えたかったのに
「怖かった…」と思わず声も震えてしまう。
そんな私の声を聞いて彼は
『今すぐそっち戻るから待っといて？』
私が返事をする前に電話は切れた。
誰にもこんな姿を見せたくなくて
エレベーターから直ぐに離れ
1番近くにあるベンチにまで行って私は座る。
暫くすると彼は私の場所を把握してたかのように迷わずにやって来てくれて
何も言わずに私の横に座り肩を優しく抱いてくれた。
「大丈夫やで…。俺が必ず守るから。」
「隆くん…」
頭を優しく撫でられるだけで不安だった私の心は次第に落ち着いていく。
「今日は一緒にいて欲しい…。」
私がそう呟くと
「ええよ。俺の部屋おいで？」
そう言われて私は静かに頷いた。
＊＊＊
彼の部屋に入ると
先に座って待っといてと言われて
絨毯の上で待っていると
何も言わずに温かいココアを作って彼は私に出してくれた。
「ありがとう…。」
「俺はあんまり飲まへんけどAちゃんが好きやと思って買っておいてん」
そう言って優しく笑って
私を後ろから抱きしめる形で彼は座った。
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木葉林檎(プロフ) - capoeiraさん» いえ、こちらこそ楽しく書かせていただけました(*ˊ˘ˋ*)長くなってしまってすみません(￣▽￣;)またよろしくお願いします(＞人＜;) (12月29日 14時) (
レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
capoeira - 木葉さんこんにちは！リクエストを叶えていただきありがとうございました！毎回キュンキュンさせてもらってます！リクエスト内容、申し訳なかったです🙇🏻♀️🙇🏻♀️これからも楽しみにしてます！ (12月29日 12時) (レス) id: 7e00ae5964 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - そらさん» 少しお待ちいただくと思います、よろしくお願いします(*ˊ˘ˋ*) (12月27日 22時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - コメント失礼します。リクエストで又死ネタなんですが、令和ロマンのくるまさんで同期の夢主と付き合って一年の時に夢主が急に病気で亡くなってしまって数年後にM1で優勝した時に夢主が近くに居ておめでとうと言ってるように感じたお話を出来ればお願いします。 (12月26日 7時) (レス) id: 794dd15670 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - ばたこさん» コメントありがとうございます♪優勝して波に乗ってますよね(*ˊ˘ˋ*)少しリクエストが溜まっているので少し遅くなりますが必ず書かせてもらいますのでお待ちくださいm(_ _)m (12月25日 23時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木葉林檎 | 作成日時：2023年12月8日 0時
