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「いや、ほんと無理だって…！」
パニックになりそうな時、彼が私の前に手を出してきた。
「ん、俺の手握っとき？」
私は何も考えずにその手を握る。
付き合ってた時に何度も繋いだ手。
今も昔も変わらず…彼の手は私より少し大きい男の人の手だ。
相方の服の袖よりも凄く安心できる。
「階段気を付けや？どうする、先に上がる？」
私は首を横に振る。
「じゃあ俺が先に行くし、後ろは任せていい？」
彼はなかむら君に声をかけた。
「わかった、後ろはAちゃんが落ちんように見とくわー。」
その間も彼はしっかりと私の手を握ってくれていた。
やっとの事で目的地に到着する。
そこには寝袋が4つ並べてあり
確かにその他の部屋と比べるとまだ綺麗な方だ。
だけどやっぱり暗いし独特な香りもする。
窓ガラスなんかも割れているし
はっきり言ってこの場所で寝るぐらいなら
どこかの公園のベンチで寝袋無しで寝た方がマシだと思えるぐらい気持ち悪い。
だけどいつまでもグチグチ言ってても仕方が無い。
ここまで来たら諦めるしかない…。
4つ並べられてる寝袋の真ん中を私は選びその上に座った。
「あと…どれくらいで帰れるん？」
「今始まって、今この場所に着いたんやで？」
彼は真ん中のもう1つの寝袋に座って笑いながらそう答えてくれた。
「あと…23時間ぐらい？」
なかむら君が腕時計を見て真面目に返事をくれる。
「現実に戻された…ありがとう…」
周りを見渡すと怖くなるからなるべく何も視界に入れたくない。
そう思ってた時、相方の事を忘れていた私は
普通に扉から入ってきた人影に驚いて叫びながら彼に飛びついてしまう。
「もう嫌や…！！あほぉ…！」
「え、ごめん…」
ハラは申し訳なさそうに謝って1つ残った寝袋の上に静かに座った。
「……なあ、A。
自分の寝袋の方に戻ってくれる…？」
「いやや…」
「これじゃ動けへんし…カメラも回ってるから…。」
「…だって、怖いねんもん……」
彼の胸に顔を埋めて私は動けなくなる。
「……はあ…」
彼の溜め息が私の耳にまで聞こえてきたあと
何も言わずに抱きしめて落ち着くまで頭を撫でてくれる。
「大丈夫や…俺が傍におるから…なっ？」
私は静かに何度か頷いた。
その後…自分が落ち着く頃には恥ずかしさが溢れ出してきて
私は「ごめん」と一言だけ伝え彼の傍からゆっくり離れ元の自分の位置に戻った。
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木葉林檎(プロフ) - capoeiraさん» いえ、こちらこそ楽しく書かせていただけました(*ˊ˘ˋ*)長くなってしまってすみません(￣▽￣;)またよろしくお願いします(＞人＜;) (12月29日 14時) (
レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
capoeira - 木葉さんこんにちは！リクエストを叶えていただきありがとうございました！毎回キュンキュンさせてもらってます！リクエスト内容、申し訳なかったです🙇🏻♀️🙇🏻♀️これからも楽しみにしてます！ (12月29日 12時) (レス) id: 7e00ae5964 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - そらさん» 少しお待ちいただくと思います、よろしくお願いします(*ˊ˘ˋ*) (12月27日 22時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - コメント失礼します。リクエストで又死ネタなんですが、令和ロマンのくるまさんで同期の夢主と付き合って一年の時に夢主が急に病気で亡くなってしまって数年後にM1で優勝した時に夢主が近くに居ておめでとうと言ってるように感じたお話を出来ればお願いします。 (12月26日 7時) (レス) id: 794dd15670 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - ばたこさん» コメントありがとうございます♪優勝して波に乗ってますよね(*ˊ˘ˋ*)少しリクエストが溜まっているので少し遅くなりますが必ず書かせてもらいますのでお待ちくださいm(_ _)m (12月25日 23時) (レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木葉林檎 | 作成日時：2023年12月8日 0時
