貴方にだけ愛されたい

#4 ページ7

私は「うんっ！」っと返事だけして倒れた自転車を起こし

「行ってらっしゃい…
負けたら許さんからなっ！」

そう言った。

彼は「うわーめっちゃプレッシャーかけてくるやん！」
って言って2人で笑った。


──────────────────

そして今…試合を昂生君と見に来ている。


「がんばれーー！！！」

声が枯れるまで2人で応援した。



そして試合の結果は3対4で
なんと彼のチームが勝った！


「行ってき、約束してたんやろ？」


「うん…でも今行ってええんかな？
チームの子にからかわれたら
また亜生が嫌がりそうやし…」

「ふっ、大丈夫やろ今のアイツなら

はよ、行かな俺がチューするで？」


「それは嫌や…ほな、行ってくる！」


「なんやそれ」

私は小さく笑って昂生君に背中を押され
彼がいる場所まで向かった。


関係者入口の近くまで来てソワソワしていると
彼が私をみつけてくれた。


「おー？なに？亜生の彼女ー？」

「まじかよーお前ー！」

案の定チームのみんなにからかわれているが
彼はそんなことも気にせずに飛びっきりの笑顔で

「ええやろ？俺の可愛い彼女やねん！」

っとみんなに紹介してくれた。

うわー惚気やがったー！
なんて声がかけられる。


「ははっ！ごめんごめん、うるさい奴らやろ？」


私は笑って首を横に振った。


「遅なってごめん！一皮剝いてきた！
俺の本間の気持ち聞いて欲しい…
俺もずっと前からAのことが好きでした！
幼なじみやめて俺と付き合ってください！」

大きな手が私の目の前に差し出される。


周りの仲間たちが「おい！付きおうてなかったかんかい！」など野次を飛ばす


私はそれを見て笑いながらその手を握り返した。


「くそー！リア充やんけー！」

「おめでとうー」とかそんな言葉が聞こえてくる

「俺の最高の彼女やねん！！」

みんなに聞こえるように私の手を引いて歩く


そう…これから私たちは付き合い始めたのだ。
素直になれなかった彼が
これからはどんどん素直で可愛い彼になってく1歩
そしてこれから私達の物語は始まるのだ。

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