#3 ページ14
次の日の夜。
昨日と同じ喫茶店に向かった。
人は少なく薄暗い。
雰囲気がある喫茶店だ。
そして待ち合わせした場所に着くと
2人はもうソファーに座っていた。
「あ！Aこっちこっちー！」
先にしずくと目が合って名前を呼ばれる。
名前を聞いた彼は、すっ…と私の方を見た。
「はじめまして、しずくの親友のAといいます。」
私は何食わぬ顔で初対面のように自己紹介をした。
「あ、はじめまして…川西と申します…」
彼は一瞬驚いた顔をしたけど
何事も無かったように挨拶を返してくれた。
「もー2人ともかたいよー」
笑いながら手を上げて店員さんを呼んでくれる。
「あ、私もコーヒーで」
2人がコーヒーを頼んでたので私も同じものを頼む。
「えっと…どういう繋がり…？」
彼がしずくにそう聞くと
「中学からの同級生で、社会人になってAは大阪に行っちゃって
私はこっちで就職したからなかなか会えなかったんだよねー」
っと笑顔で私に同意を求めてくる。
だめだ…なんでだろ…分かってたはずなのに
わかってたはずなのに苦しい。
「幸せにしてあげてください。
彼女のこと。
大切な親友なので」
「ちょ、どうしたの急に？」
しずくは照れたように笑う
「この子は人一倍さみしがり屋で
甘えん坊で、泣き虫で強がりなところがある
とても繊細な女の子です。
私が言えた義理じゃないかもしれませんが
どうか…誰よりも幸せにしてあげてください。」
一方的だけど話さないと
何か言わないと
心が潰れちゃいそうで
何か言っとかないと
涙が溢れそうで
彼の声を聞くと
好きだった…いや、今でも好きな気持ちが爆発しそうで…
私は一方的に言葉をぶつけた。
「はい。もちろんです。」
彼が言ったその言葉。
そうだよね。その言葉を聞きたかった。
聞きたかったのに…聞きたくなかった。
「ごめ…しずく…私急用思い出しちゃった！
これ、お金置いてくね、ゆっくりしてて
お邪魔しました…っ」
「え、？！ちょっA！？」
ダメダメダメ。泣いちゃダメ
振り向かず店を後にする。
忘れろ忘れろ忘れろ…忘れろよ！
彼女は私の大切な親友。
そして彼はそんな大切な親友の…親友の旦那様。
私は他人。他人なのに
なのに嬉しいはずなのに…
親友が結婚…幸せなはずなのに…
なんで…なんで賢ちゃんなの…
なんで…
馬鹿みたいに走って馬鹿みたいに公園について
馬鹿みたいにベンチで泣いた。
みっともない…なにやってんだろわたし…
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木葉林檎(プロフ) - HATHUTAさん» コメントありがとうございます！凄く嬉しいお言葉感謝です！m(*_ _)mまたよろしくお願いいたします(*´︶`*)♥️ (2023年2月24日 15時) (
レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
HATHUTA(プロフ) - 盛山さんの長編拝読しました！林檎さん（勝手に呼んですみません）のお言葉で長くなってしまったとありましたがいい意味で読み易い長さでとてもキュンとしました。不器用ながらに真っ直ぐな感じがイメージしやすくて読んでいて入り込めました^^これからも応援してます (2023年2月11日 22時) (レス) @page36 id: f9b555f004 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - mさん» リクエストありがとうございます！新山さん素敵な人ですよね(^^)♪シュチュエーションなどなければそのまま書かせていただきますね┏○ﾍﾟｺｯ (2023年2月2日 4時) (レス) id: 850b8e0902 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - リクエスト失礼します！さや香の新山さんでお話書けたりしますでしょうか？？宜しくお願いします🙇🏻💧 (2023年2月2日 1時) (レス) id: cde51804fe (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - ﾃﾝﾌﾟﾗ衣さん» リクエストに添えるかどうか分かりませんが、短編で1つ書かせていただきました！シチュエーションなどあれば是非またかかせていただきますのでよろしくお願いします🙇🏻♀️՞ (2023年1月23日 3時) (レス) id: 850b8e0902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木葉林檎 | 作成日時：2023年1月20日 5時
