よつ鳴き ページ5
『ん、んぅ。』
寝起き特有の少し掠れた声が静かな私の部屋に響いた。
あ、私寝てたんだ。
ぶっちゃけ、あんまし記憶が無い。
『えっと、変な男に絡まれて、それで真冬の話になって私がキレて……?』
その後、どうしたんだっけか。
てか、リビングで倒れたはずなのに、なんでベッドに…?
「あ、おはようございます。ご主人。」
『うおっ』
女の子らしからぬ声で私がお迎えしたのは、白髪高身長イケメン。
あ、思い出した。
「あっはは…そりゃ、そうですよね。その反応が当たり前ですよね。」
そう言って、少し俯き気味に落ち込む青年。
嗚呼。叱った後の真冬によく似ているな。
『…』
そう思い、少し愛おしそうに見つめると青年はむず痒そうに身を捩らせた。
___気付いたら、頭を撫でていた。
「え?!なっ!ご主人?!大丈夫ですか?!」
成人男性…と、思われるひとが撫でられてビックリするのは当たり前だよねぇ。
てか、コレ絵面やばいな。
『あ、ごめんね。』
いいですけど…、と頬を赤らめ少し困った顔をしてみせる青年。
昨日はあんなに怖い顔をしていたのに、それを思わせない位整った、美しい顔をしている。
「あ、キッチンと冷蔵庫のもの借りて、ご飯作ったんですけど…食べ、ます?」
『え?料理作れるの?』
まじか。それは教えてないぞ。
「あ、はい。朝ごはん位は…卵と肉焼くだけでしたし…」
ハイスペックにゃんこ。
ここまで説明もなしに真冬と信じる私もどうかと思うけどね。
***
『うわ。すげぇ。』
美味しそう…!
卵焼くだけって言ってたから目玉焼きかなとか思ってたらオムレツだった。
ふわふわとろとろの。
いや、まじハイスペックにゃんこ。
「そ、そうですか?」
えへへー、と照れくさそうに頬をかく青年。
『いただきます…!』
さて、お味は如何程か…?
「…!」
すっごいキラキラしたお目目でこっち見てる。
食べづらいなぁ。
『はむ…うぉえ』
なんじゃこりゃ。
オムレツから鉄の味がする。
ベーコン甘い。
…あれだ。見た目めっちゃいいけど、味悪いテーマパークとかの食べ物に似てるな。めっちゃ高いやつ。
「あ、あ…」
あ、泣きそうになってる。
ごめんね。これはフォローのしようがないっす。
『ど、独創的な味ね。』
「無理してフォローしないでぇ……」
ごめんね。ほんとに。
『う…ごくん。ご馳走様でした。』
でも食べきらないと勿体ないし、失礼だよね。
「え…!」
『さて。お話、聞かせて?』
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妖狐(メス)(プロフ) - 瑠理菜さん» ごめんなさい、作者の都合で途中で終わってしまったんです…… (2019年8月16日 14時) (レス) id: e2e1cb6c3e (このIDを非表示/違反報告)
瑠理菜 - 終わり方.........。 (2019年4月3日 13時) (レス) id: 3e7e48236e (このIDを非表示/違反報告)
miko-みこ-(プロフ) - 妖狐(メス)さん» 応援してる人にそんな事言われるなんて…天国かよ。いや、夢か? 本当に妖狐様と会話してるなんて…こんな幸せがあっていいのか?手が震えて来た…!腕が疼くっ! ごめんなさい本当に妖狐さん好きすぎる。夜のテンションやべぇ (2018年7月29日 23時) (レス) id: 680ed7089d (このIDを非表示/違反報告)
妖狐(メス)(プロフ) - miko-みこ-さん» え、優しいかよ…私のテンション好きとか…優しいかよ…ナメクジ更新許してくれるとか……優しいかよ。 (2018年7月29日 23時) (レス) id: 3918bf993d (このIDを非表示/違反報告)
miko-みこ-(プロフ) - 妖狐(メス)さん» レスありがとうございますぅ!踊っていただけるのなら次は躍り手デビューですかね(( コメントの許可をいただけるなんて…ハァハァ 更新速度?その間ずっと楽しみにしていられるので大丈夫です! やっぱり妖狐様のテンション好きです! (2018年7月29日 23時) (レス) id: 680ed7089d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:妖狐(メス)@自分の名前を思い出した。 | 作成日時:2018年6月30日 22時