指切り(続き) ページ16
手合わせは久しぶりで覚えているなかでは弟達とやった辺りか。
剣を交えると相手の事が分かるとか、分かるのは実力ばかりではなく相手がどのようにしてその剣術を磨いてきたのか…とかなんとか。
「なるほど…珍しい剣術を使うな。」
「そうか？言うてヒエンの方が攻めに出ていて俺としては防御に出たが。」
珍しい剣術…このオレカ界でバトルをしたことは勿論ある。それも少ないものでもない。
だがこの剣術を珍しいと言ったのは正直ヒエンが初めてかもしれない。
まあ、見てくれで大体は物珍しく見られるが。
「何となくだが君がこの世界の者ではないと言うのは分かった。」
「へえ…ん？」
「見てくれでこの世界の人ではないと言うのは察しがついたが。」
「ああ…。」
そう言えば今来ている服はあっちの世界の…制服であり、確かにこちらでは見かけないものだ。
「まあ、この世界には色んなのがいるからな。」
「色んなのがいすぎな気がするけれども。」
なんて、まさかこうもあっさり俺がオレカ界の者でないと見破られるとは。
洞察力の凄さに感服しそうだ。
「ああ、まあ…うーん。隠しても仕方無いから言うが俺はオレカ界のモンスターと違う世界にいる人間との間に産まれた…言うならばハーフとなるんだが。」
「なるほど…世の中広いな。」
「広すぎると思えるときもあるが。」
ヒエンは特に驚くこともあれこれ聞いてきたりもせず、手合わせでの攻防や他愛もない話をしてくれた。
それが心地よくついつい話し込んでしまい気づけば夕日が沈もうとしていた。
「さて、俺は帰るよ。母さんも満喫しただろうし。」
「そうか。長く話し込んでしまったな。」
「こっちも楽しかったよ。」
明日も明後日もここにいられたらまた手合わせなり話なりできるが今回はそうは行かない。
まさか会ったばかりなのに別れが惜しいとは。
こう言うのは良い巡り会いと受けとるにしよう。
「指切りでもしようか。」
ふとヒエンが手を叩いて思い付いた言葉をのべた。
指切り…それこそ幼い頃に家族としたことがあるぐらいだ。
「こう言うものも悪くないだろう？」
「まあ、童心に返るとだけ答えておくよ。」
夕日を横目に小さく歌いながら指を交える。
これがいつか出会いの結び目となるように。
また会えたならその時も別れ際に指切りをしよう。
その時は、お互いまた手合わせをしよう…と。
監獄でのお話(ロクフロ？)→←指切り(聖永様リクエスト※オリオレ)
ラッキーカラー
あずきいろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
竜胆子(プロフ) - ちーさん» リクエストありがとうございます。闇堕ちフロウ君とケルーとダンテの3人と言う感じですかね。 シリアス寄りの方が良いですか？ (2019年7月23日 17時) (
レス) id: c4087c803c (このIDを非表示/違反報告)
ちー - ここにケルーかダンテを出してほしいです フロウともかかわり深いですし ちょっとした争いというか 闇堕ちしたフロウもみてみたいです！ 長くなってしまってすみません(^-^;もし、よろしければまたなにか語りたいです(^-^;リクエストよろしくお願いします！ (2019年7月23日 16時) (レス) id: 4d2bd7f96d (このIDを非表示/違反報告)
ちー - とても可愛い(*^^*)ですし ヒートのダジャレであんなに嬉しそうにしてるとまたそこがまたキュンってなっちゃって とにかく何してても可愛いというか 実際にいたらギュッて抱きしめてみたいですね(*^^*)まあ、それはさておきリクエストしてもいいですか？ (2019年7月23日 16時) (レス) id: 4d2bd7f96d (このIDを非表示/違反報告)
ちー - フロウ可愛いですよね！ 私も持ってるんですよ(*^^*)私も同じで 喋り方とかしぐさ？というか行動がもう可愛くて可愛くて(*^^*) 闇堕ちしたフロウもいいですよね(*^^*)おとすならとことんおとしてほしいみたいな？ というと言いすぎですよね(^-^ アニメででてるフロウも (2019年7月23日 16時) (レス) id: 4d2bd7f96d (このIDを非表示/違反報告)
竜胆子(プロフ) - 広美さん» リクエスト遅くなってしまいすいませんでした。今回ですが容量がオーバーしたため続編と跨いでしまってます。続きは続編の方にありますので合わせて見てください。リクエストありがとうございました。 (2018年12月6日 1時) (レス) id: c4087c803c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：竜胆子 | 作成日時：2018年9月16日 2時
