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本当のことを言うと、オレはあの家への道をよく覚えていない。
辿り着けるか、心配なくらいだ。
それでも、オレのなかの小さな記憶に導かれるように
ただただ歩いて行った。
消えかかっている記憶が、完全に消え去るまで……?
……多少なりは、迷ったが。
家の前。
あの時から、何1つ変わってはいなかった。
今すぐにでも、あの頃に戻れるような気がした。
家の表札は、『A』のまま。
「やっぱり、椿が管理してくれたんだろうか…」
単純に嬉しかった。
オレの思い出を守ってくれたような、そんなふうに都合よく、考えてみた。
敷地に入って、ドアの前に立つ。
何故か、少し緊張している。
ドアノブに手をかけた。
心臓の音がうるさい。
ドアノブを回した。
簡単に、ドアは開いた。
鍵が開いていた。
何処かで、あの下駄の音がしたような気がする。
「……いるのか、椿が」
まだ、終わらない。
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美里レイ(プロフ) - 白菜さん» 本当にありがとうございます! (2015年3月12日 18時) (レス) id: 4a807b5aa7 (このIDを非表示/違反報告)
美里レイ(プロフ) - 白菜さん» 主君を描いて下さるのですか!?そうですね…私的には、茶髪かな…と。見た目のイメージ…なんかイケメン設定になっちゃってるんですよね…。ご想像にお任せします!パーカーを好んで着ていそうかな?とにかくありがとうございます! (2015年3月12日 18時) (レス) id: 4a807b5aa7 (このIDを非表示/違反報告)
美里レイ(プロフ) - 篝火蓉閃さん» 好きですか…!?ありがとうございます!!もうこうなったら、イケメンで書ききるしかありませんね! (2015年3月9日 21時) (レス) id: 4a807b5aa7 (このIDを非表示/違反報告)
篝火蓉閃(プロフ) - 美里レイさん» 作者さんの文体好きですよ!夢主君イケメンで良いじゃないですか!ヒバッ、イケメン祭り! (2015年3月9日 21時) (レス) id: 78c91a266e (このIDを非表示/違反報告)
美里レイ(プロフ) - 篝火蓉閃さん» ありがとうございます!最近、作品の着地点を見失っておりますが(←)よろしくお願いします!主君はイケメンです。なんでこうなった……っ!? (2015年3月9日 21時) (レス) id: 4a807b5aa7 (このIDを非表示/違反報告)
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