39話 ページ39
時は過ぎ、放課後。俺は、良規くんと待ち合わせした公園の、ベンチに座っていた。
待ち合わせ時間にはかなり早いので、適当に携帯を弄って時間を潰す。それでもやっぱり、チラチラと入口が気になる。
まだ晶哉と会っていないのに、もうこの調子じゃちゃんと話せるか分からない。
ピコンッ！
「うぉっ！！あ、何だ通知音か、、」
通知音にすらもここまで驚いているのに、冷静に話せるのか？
そう思いながら携帯を見ると、良規くんからのメッセージが届いていた。
〔もうすぐで着きます〕
パッと入口を見ると、車椅子を押した良規くんの姿があった。良規くんの横には、前と変わらない姿の誠也くん。
そして、車椅子には少し髪の伸びた晶哉が座っていた。
「みっちー、お待たせ」
良規くんが、俺の前に車椅子を固定する。まだ晶哉の顔を見れていない。
「ははっ、みっちー 、目泳ぎすぎ」
誠也くんが、特徴的な高い声でそう笑った。誠也くんの言う通り、どこに視線をやればいいのか分からず、目がキョロキョロ泳いでしまっている。
「えっ、と、、、」
「そんな怯えんでも大丈夫やって。連絡、してくれてありがとうな」
良規くんが、わしゃわしゃと俺の頭を撫でる。俺の方が高いから、少し背伸びをして。
その手が暖かくて、撫でる手付きがあまりにも優しくて。無意識に瞳に涙が溜まる。
「晶哉っ、俺、晶哉にあやま「謝らんといてや」へっ？」
「みっちーは、何も悪ないよ。自 殺を図ったんも、俺の意思やし。みっちーのこと、恨んでもないよ。
やからさ、謝らんといて、泣かんといて。俺の目を見て」
晶哉にそう言われて、恐る恐る晶哉の目を見る。何年ぶりか。彼の目を見るのは。
「みっちーは優しすぎねん。もう自分を傷付けんといてあげて」
晶哉はキッパリとそう言った。晶哉の目も心做しか、潤んでるようだった。
「次は、みっちーの番。みっちーが何思ってたか、言って」
俺の手を握って晶哉は笑った。やっぱり晶哉は晶哉だ。何年経っても変わらない。そんな晶哉を見ていると、自然に口が開いた。
「俺は、」
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桜(プロフ) - 明日香さん» ありがとうございます！次章も楽しんでいただけたらなと思います。これからもよろしくお願い致します！ (2020年5月5日 11時) (
レス) id: 842a00e709 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 最高でした！このお話から初めて読ませていただきましたがとても読みごたえがあり楽しかったです。また桜さんのお話に出会えることを願っています。 (2020年5月4日 13時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 明日香さん» コメント、ありがとうございます！これからも頑張って更新するので、お付き合い下さいませ＜(_ _)＞ (2020年4月21日 16時) (レス) id: 842a00e709 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 毎日、更新楽しみにしています！このシリーズから読み始めたのですが、すごく読みごたえがあって大好きな作品です！更新頑張って下さい！ (2020年4月21日 13時) (レス) id: 9194933e72 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - みあさん» ありがとうこざいます！！できるだけ毎日更新していくので、どうか最後までお付き合い下さい！！コメント、ありがとうこざいます！ (2020年4月11日 8時) (レス) id: 842a00e709 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2020年4月9日 14時
