【wrwrd】貴方の聲を聞かせて。 (ページ5)

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第五声ページ5

『悲しそうな顔……？私が？』

こんな子供に何がわかるんだと顔を顰めると子供は俯いて文字を書き始める
同類だとでも言いたいのか

〈いややったら、ごめん、〉

『別に。話戻すけどあんたが納得、まぁ、満足してくれるまで家にいていいよ。でも私も高校生だから学校もあるしバイトもやってる。今日は偶バイトが休みだったってだけでいつもは帰ってくるの遅いよ大丈夫そう？』

まぁ学校に行く日なんて重要な日しか行かない、今日は色々報告があったとかで学校に行っただけで明日はバイトに専念する、だからこの子に構う時間は短い

〈なれてるからだいじょおぶ〉

『そっか』

この事いち一応大先生に報告しておこう、いざと言う時使えるかもしれないし

A大先生、拾った子供家で育てることにした
めっちゃ鬱え、本気?
Aうん、本人が施設には行きたくないって
めっちゃ鬱そっか、まぁええんちゃう?Aちゃんのしたいようにしたら
Aありがとう、いざと言う時手伝ってね共犯だから
めっちゃ鬱全然手伝うよ、じゃ僕彼女とデートやからまたな
Aうん、またね

本当、友人が大先生で良かったって心から思う

『ねぇ、近いうち私の友達に会ってみない？』

きっとこの子にとってもいい存在になるはず、たが「友達」と聞いて目の前の彼はあからさまに顔を顰めた

『大丈夫、いい人だよ。叩いたりしないから』

私がそう言うと彼はペンを置いて頷いた
信じてくれたのだろうか

『私お風呂入ってくるからお風呂から上がったらもう寝よう、疲れたでしょ暇ならテレビ見てていいからそこの黒いやつ使ってね電源は赤いボタン押すの。わかった？』

一応暇しないようにテレビの見方くらいは教えておかないと、一通り教え終わったあと私はスマホを持ってお風呂に入った

『子供……養子…いや、里親…？』

満足するまでとは言ったものの長いこといられるとこっちも困る、そうなったらやっぱり無理やりにでも施設に入れた方がいいのだろうか…
でももし虐められたりしたら人間不信になりかねない

『あぁー！わかんないよ……先輩ならどうしてたかな』

先輩ならきっと正しい判断が出来たはず、、でも今ここに先輩はいない。
私が何とかしないと

……先輩なら……どうしてましたか？