戦う者の責任 ページ5
*エイダside*
夜も更け、たくさんの星が空に瞬き出したころ。キリトくんが寝転ぶベッドに腰掛けていた。
キ｢ぬし釣りはいいけど、釣竿のスイッチなんて出来るのかなぁ…｣
あ｢キリトくんなら大丈夫だよ。｣
キ｢うん…｣
あ｢ね！釣った後はどうしようか。飼っちゃう？｣
キ｢飼えるのかなぁ…｣
ベッドサイドのライトにキリトくんが手を伸ばし、仄かな明かりに照らされていた部屋は、一瞬にして暗くなった。
キリトくんのあたたかな胸に頭を預け、彼の匂いをまとう空気を肺いっぱいに吸い込み、その日を振り返る。私の毎晩の日課。
ニシダさんのことを思い出し、無意識に笑みをたたえた。
キ｢愉快なおじさんだったな。｣
あ｢ふふっ。突然連れてくるからびっくりしちゃった。｣
ゲームクリアに向けて、最前線で戦闘ばかりだった私達と今日のニシダさんの違いはたくさん思い浮かぶ。
あ｢この世界には、普通に暮らしてる人もたくさんいて、最前線で戦える私達は、そんな人たちに対しても責任があるんだよね…｣
キ｢俺は…強くなるのは、自分が生き残るためってのが第一だったから…｣
キリトくんの切なげな声に、思わず体を起こす。
彼の瞳は、案の定少しの陰りを含んでいた。この世界でビーターだと罵られ、ひとりきりで生きてきた彼だからこその不安や罪悪感を感じているのだろう。
その不安を少しでも取り除くことが出来ればと、彼の頬に手を伸ばした。
あ｢今はキリトくんに期待してる人、いっぱいいると思うよ。もちろん私もその一人。｣
キリトくんは、青いしずく型の石に触れる。私たちの娘、ゆいちゃんの心。彼女とした約束が頭に過ぎる。
キ｢みんなを助けるって、そう約束したもんな…｣
あ｢でも、せめてもう少しだけ…｣
キリトくんの優しい声に安心して、彼の肩に顔をうずめ、目を瞑った。
そんなに長くは続かないこの平穏な日々を、大切に刻みつけるように、私は意識を手放した。
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soumiyaraito(プロフ) - 面白いゆっくりでもいいので続きがみたいです楽しみに続きが出るのまってます (2022年6月9日 6時) (
レス) id: dd86886b2a (このIDを非表示/違反報告)
うんピー(プロフ) - こんぺーさん» うっわ……！！懐かしい！！続きが見れて嬉しいです！！ちょっとずつでいいのでこれからも更新頑張ってください！！d(￣ ￣) (2022年3月28日 4時) (レス) id: e3d3ec66ff (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - この作品SAOの夢小説の中でも大好きな作品です！続きがめちゃくちゃ気になります！是非書いて欲しいです！ずっと待ってます！ (2022年1月26日 18時) (レス) id: ee753ae02e (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - まだまだ読みたいです！大変とは思いますが、お願いします！！ (2020年4月4日 10時) (レス) id: f95abf42cc (このIDを非表示/違反報告)
今井 明希(プロフ) - 終わりなんですか？続けてほしいです！ (2020年4月3日 4時) (レス) id: d714c1a6ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こんぺー | 作成日時：2018年12月2日 2時
