寝言 ページ35
*エイダside*
遊び疲れたのだろうか。ウォルクの背中にもたれかかって二人が眠っている。
そんな二人の和やかな雰囲気とは打って変わって、こちらの空気は重かった。
アス「ねえ、みんな、どう思う?」
キ「記憶は…無い様だな…でもそれより、あの様子だと…」
アス「まるで、赤ちゃんみたいになって…私…私…ごめんね。どうしたらいいかわかんないよ…」
服の袖で涙を拭うアスナの肩を兄さんがそっと抱き寄せる。
少し俯いた私の手をキリト君が握ってくれた。
ソ「ユウとユイちゃんが目を覚ますまで、ずっと面倒見たいって思ってるんでしょ?」
兄さんのアスナに向けた言葉に思わず手に力が入ってしまう。
キ「ジレンマだよな…攻略に戻らなければ、その分二人が開放されるのが遅れる。」
その言葉になぜかヒースクリフの、掴みどころのない表情を思い出した。
ソ「とりあえず、出来ることをしようか。」
キ「そうだな。二人の装備からすると、日常的にフィールドに出ていたとは考えにくい。まず始まりの街に、親や兄弟が居ないか探しに行くんだ。」
あ「…うん。」
そうすることが最善だと、分かってはいる。
それでも…
キ「ユイと別れたくないのは俺も一緒さ。」
その言葉にハッとして、キリト君の顔を見上げた。
キ「なんてゆーかな、ほんの短い間だけど、ユイがいる事で、ここが本当の家になったみたいな。そんな気がしてさ。」
キリト君も、私と同じ思いだったんだね…
あ「うん。」
ソ「でも、2度と会えなくなるわけじゃない。それに、家族や保護者がいるなら、今頃心配しているはずだ。」
アス「うん。二人が起きたら始まりの街に行ってみよう。」
キ「一応、すぐ武装できるように準備しておいてくれ。あそこは軍のテリトリーだからな。」
あ「気を抜かない方がいいね。」
二人の保護者を探しに行こう。そうみんなで決意した時、眠っているユイちゃんが
ユイ「まま…ぱぱ…」
その和んだ空気に、こちらもあてられたのか全員の顔には笑みが戻った。
絶対に、本当のお母さんたちを、あなたの記憶を、見つけてあげるからね。私たちが、守るから。
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こんぺー(プロフ) - 暗殺教室Loveさん» 夢絵ですか!私の拙い絵でどこまでかけるか分かりませんが挑戦してみます!!!最新の方に載せるつもりです!リクエストありがとうございます! (2019年3月31日 0時) (レス) id: 0e6de27daf (このIDを非表示/違反報告)
暗殺教室Love(プロフ) - いつも作品見ています!できたらいいので、夢主とキリトの絵を描いて欲しいです! (2019年3月30日 13時) (レス) id: e478a42c59 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺー(プロフ) - ユーリのお部屋さん» 仲間ですね!!!ありがとうございます!! (2018年12月8日 20時) (レス) id: 0e6de27daf (このIDを非表示/違反報告)
ユーリのお部屋(プロフ) - 今日見始めたんですが作者さんってnanaやってるんですね!僕もやってるんで聞かせてもらいます! (2018年12月8日 19時) (レス) id: eddf9d402e (このIDを非表示/違反報告)
サユ - 勉強も更新もがんばってください!!応援してます♪ (2018年5月22日 20時) (携帯から) (レス) id: 809aa7d039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こんぺー | 作成日時:2017年8月22日 3時