「ねぇ、北さん。」

キタキツネ28匹 ページ28

北〜side〜



放課後、部活を始めるために早めに来た2、3年生でコートを建てとった。




尾白「そういや、今日Aちゃん遅いなぁ？」


北「今日は先生の手伝いがあるんやて」


尾白「いや、絶対あかんやろ。それ」





疑わしい眼差しをこちらに向けてくるけれど、俺もそう思うとるわ。


Aに任せてうまく行くのは、スポドリくらいや。



それ以外はほんまに、飽きっぽいから続かんし、雑やから意味がない。


コートのネットを張りながらつくづくそう思う。






尾白「よう続いとるわ。ほんまに」



北「‥‥‥‥多分、相性がええんや」





今まで、俺も付き合った事くらいはある。



侑や治のようには行かんけど、2人ほどは元カノもおった。



けれど、2人とも長くは続かんかった。





北「ほんま、Aはええ子やわ」



尾白「お前はAのオカンか」





暫く尾白と話し込んでいると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。





侑「北さん。A来てへん？」



北「担任に仕事任されたゆーて、部活に遅れるらしいで」



侑「はぁ？？？あいつ、教室ダッシュで出て行きましたけど」






侑が腑に落ちない顔をして何やら呟いとる。

すると、治と角名も寄って来た。





治「北さん誰探しとるんですか？」


北「いや、侑がA探しとるらしいねん」


侑「絶対あいつ怪しいで！」


治「まーたお前か」





侑の話によると、今日の放課後侑に何も言わずに教室を駆け抜け、休み時間も動きが挙動不審だったらしいねんけど。。。。。





北「Aはいつも変やろ？」



角名「でもですね北さん今日のAはラブret」



治「ばっ！それ、あかんやろ！！！」






何か言おうとした角名を治が急いで口を塞ぐが、もう既に遅かった。





北「お前ら何か知っとるやろ‥‥」



侑「怒らんから、詳しく話しい？」



治「実はな‥‥‥」

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