１４６話「元気です」 ページ47
『...ッ...いた！
サラ！！』
一応、サラの自室を確認した後にロビーの方へと向かえば...サラはロビーに置かれたソファーに座り、小さくしゃくり声を上げながら泣いていた。
サ「...っぅ......タイガ、さん...。」
『お前ってヤツは...。
また、こんなにポロポロ泣きやがって......。』
サラの隣にオレも腰掛け、背を軽く擦りながら...落ち着くのを黙って待つ。
.
.
サ「タイガさん...
ありがとう、ございます......。」
暫くすれば...サラは涙をゴシゴシと制服の袖で拭いながら、オレの方を向いていた。
『落ち着いたか...？
アイツは...何故だか、サラを目の敵にしてる。
アイツの言葉を全部を気にしてたら...本当に心が壊れちまう。』
ジョーの言葉が...
カイの言葉が...サラの背中を押した。
オレの行動が...
サラの心を深く傷付けずに...守る事が出来た。
だから、あんなヤツに...サラを傷付けさせない。
サ「タイガさん...。
私は...大丈夫ですよ。
あんな人の言葉に...傷付けられたりしません。
だって...
こうして、タイガさんが...側に居てくれるから......。」
『サラ...。』
背筋が...ソワソワとする。
胸がドクンッ...と高鳴って、サラの事が一瞬...キラキラとして見えた。
そんな風に思いながらも、気のせい気のせい...と思っていたら、膝の上にあったはずの右手が...ゆらっと宙を漂っていた。
そんな時の事...だった。
ケ「あー......
いい所、ごめんねー。
サラちゃん...調子はどうだい？」
サ「え...あ、は、はい！！
元気です！」
『いい所...って──どういう事だよ、ケイジ。』
サラを心配する声で後ろを振り向けば、ケイジを先頭に...ソウとカナエを除いたヤツらがゾロゾロと寝室への廊下からロビーへと入って来た。
レ「サラが元気そうで良かったぜ。」
そう言いながら、レコはオレの背中をバシンっ...と叩いて行きやがった。
『.........で、どうだったんだ？』
レ「クソッ！
あの野郎、またくだらねぇウソつきやがって！！」
先程までのニヤニヤとしたレコの表情が一転、レコはソウの発言を思い返したのだろう。
グッ...と唇を噛み締めながら、毒を吐いていた。
Ｑ「やっぱりありゃあ、ウソか…？」
『カンナやカナエと比べる事でもねえけど...
アイツの立場は...今回のルールには、あまりにも不向きだしな。』
ケ「まぁ...
言ってもあの様子じゃ...話も聞けないね。」
オレたちは少し考え込んだ後、はぁ...と溜息を吐いた。
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伊豆花織(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます！現在、続きが手に付かない状況になってまして更新ができない日々が続いてますが、今後も応援お願いします！ (2月12日 2時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです........ (2月11日 21時) (レス) id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - にしんさん» はい！再開させて頂きました！！引き続き更新を続けますのでこれからも見て行って下さい！ (12月12日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 更新再開されたんですね！ これからも応援してます！ (12月12日 19時) (レス) id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年10月25日 18時
