１３７話「仲直り」 ページ38
サ「タイガさん、私の為に...ありがとうございます。
貴方は...言葉は厳しすぎたと思いますが、私が言葉に出来ない分を言ってくれたんですよね？
その気持ちが...とても嬉しいです。」
サラがオレの背中に触れながら、オレ達姉弟の間に割り込んだ後...静かにオレの顔を下から覗き込んでいた。
サ「タイガさん、カナエさんと仲直りして下さい。
私は...仲の良い２人を見るのが好きですよ。」
『っ...そう、だな...。
すまない、カナエ。
お前が大切にしてるカンナを貶したかった訳じゃない。
カンナも...悪かった。
でも、お前が...１人でアイツを捜そうとする事が危険を伴う行動である事を分かって欲しかったんだ。』
「私も...ごめんね、タイガ。
カンナを守りたいって気持ちであんな事...
頬っぺ、痛いよね...ごめんね。」
『っ...あ、あぁ...。』
少しだけ...ヒンヤリとしたカナエの指先がオレの頬に触れたが、思ったよりも痛みが酷くて瞬間的に後ろへ下がった。
サ「それで...カンナ。
さっきの答えだが...カンナを信じない訳でも、ジョーやカイさんの死を押し付けて恨みたい訳でも無いが......
今は...私達と一緒に行動してくれ。
その上で...カンナの事を信じさせてくれ。」
そう言って...サラは優しげな微笑みをカンナへ向けた後、仲直りの握手とでも言わんばかりにカンナへと手を差し出していた。
本当に...甘いヤツ。
カ「サラさん...！」
カンナは...サラの手を両手で握るとキラキラとした明るい表情で、ブンブンと振っていた。
「ありがとう...サラちゃん、タイガ。」
レ「...よく言ったぜ、サラ。
それに、本当にムカつくのはあのニット帽だ。
カンナも利用されていただけなんだろ？
過度に責任を感じるなよ、な？」
カ「............。」
やっと...落ち着いたか。
そう思ったが、カンナはレコの言葉に顔を青ざめると...不安そうな表情でカナエの方を向いていた。
こりゃ...穏やかに“ソウを探しに行こう。”と言う方向に変更する事は無理そうだ。
「カンナ、私の事は気にしないでいいよ。」
カナエがカンナの肩に手を置きながら、優しくそう告げてやれば...カンナは安心した表情をして、クルッ...とレコの方に向き直っていた。
カ「はい...！
レコさん、実はそれは違うんです！
...カンナは...天秤にかけたんです...！」
ケ「天秤...？」
やや強ばった表情のカナエ。
カンナは...それを気にしながらも、ゆっくりと事の顛末を話し始めた。
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伊豆花織(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます！現在、続きが手に付かない状況になってまして更新ができない日々が続いてますが、今後も応援お願いします！ (2月12日 2時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです........ (2月11日 21時) (レス) id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - にしんさん» はい！再開させて頂きました！！引き続き更新を続けますのでこれからも見て行って下さい！ (12月12日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 更新再開されたんですね！ これからも応援してます！ (12月12日 19時) (レス) id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年10月25日 18時
