136話「喧嘩」 ページ37
レ「ダメだ!!カンナ!!
ひとりであんなヤツに近づくんじゃねえ!!」
レコがカンナの肩を掴み、行動を止めようとするが...
カンナは...サラから目を離さない。
カ「私の...責任なんです...。」
カンナのその言葉に...サラの顔色は悪くなり、カタカタと身体中を震わせていた。
サ「あ......っ...。」
言葉を詰まらせる、サラ。
言葉を代弁する様にして...オレが口を開いた。
『.........そうだな、カンナ。
全部...お前の責任だ。
死の原因を作ったお前を...サラが信用すると思うか?
お前みたいなガキに...
1番の危険人物を見張らせて、何が出来る...?
また、アイツに...利用されるのか?
それで...また、誰かをお前らが生きるための犠牲にするのか?
ん?
なんだ?
今度は...サラを守ろうとするヤツを殺すか?
それとも...サラが守りたいヤツを殺すか?
それで...サラの周りから全てを奪うのか?
おい、何か言え──────』
全てを言い切る前だった。
パンッ...と破裂する様な音と───
頬に走る、鋭い痛みで───
オレはその場に...座り込んだ。
「ふざけないで!!!
何も知らないで!!
カンナの事を...そんな風に言わないで!!」
頬を抑えながら、少し上を向けば...涙目になったカナエがカンナを守る様にして、オレの前に立っていた。
「カンナは...っ...!!
本気で...後悔したの!!
今朝、泣きながら...震えてたの!!
サラちゃんにした事、許される事じゃないって分かってて...!!
謝りたいって...!!
それなのに...っ...どうして、どうして...そんな酷い事言えるの!!
タイガ!!」
カナエは...カンナを必死で庇う様にして、オレを責め立てた。
昔から、オレを庇ってくれていた背が...オレじゃない誰かに向けられている事に胸が痛くなりつつも、ゆっくりと立ち上がった。
『ソウがここにいないんだ。
だったら、怒りとか恨みとかの矢印がカンナに向けられるのは普通の事だろ?』
「...っ......!!!」
ア「やめなさいよ!!アンタ達!!」
レ「いい加減にしろ!!
カナエ!!タイガ!!」
アリスはオレを...
レコはカナエを...お互いに引き離した。
ア「そもそもの話の発端は...千堂院 紗良が木津池 神奈を信じるか、信じないかの話だったでしょう!!
アンタ達みたいな仲の良い姉弟がケンカしてどうするのよ!!」
レ「不満だが...同意だ。
お前たちに、ケンカは...似合わねえよ。」
この兄妹に諭されちまったら...どうしようもねえな。
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伊豆花織(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます!現在、続きが手に付かない状況になってまして更新ができない日々が続いてますが、今後も応援お願いします! (2月12日 2時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです........ (2月11日 21時) (レス) id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - にしんさん» はい!再開させて頂きました!!引き続き更新を続けますのでこれからも見て行って下さい! (12月12日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 更新再開されたんですね! これからも応援してます! (12月12日 19時) (レス) id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊豆花織 | 作成日時:2023年10月25日 18時