１３２話「死者の無念」 ページ33
ノ「......。」
黙り込むノエル。
同じ様に黙り込んでいるオレ達は...
じっくりと観察する様にして、ノエルの服装を確かめて行く。
そして...
ノ「......あは。」
ノエルが目元にプラカードを持って行き、ドス黒い声を上げた後......それが目元から外されると人間の物とは思えない瞳が現れた。
ノ「...この髪留め...やっぱり...わかった...？
気持ちが良いんだよねぇ...。
死者の無念が宿ってる気がしてさ...。
タヅナ ジョー...。
あの底抜けに明るいお人好しのバカの...無念がね。」
人形か...人間か...。
それの境目が、ここにいると分からなくなる。
でも、どれだけぶっ壊れた人間でも...
本物の人間であるのならば、瞳がこうもドス黒く染まる事は無い。
ノエルの血液の有無はまだ分からない。
しかし、その憎悪が混じった様な黒い瞳は...
まるで...オレ達を羨む様な、嫉妬の様な......そんな鋭い視線だった。
カ「それじゃあ...
やっぱりそのスカートも...お姉ちゃんの...！！」
なるほど、そういう事...か...。
死者の無念が宿っているって事は...
ジョーのヘアピン
カイのエプロン
ミシマのネクタイ
カンナの姉貴のスカートだけじゃ無いのだろう。
変な形をしたフード
変わった色合いの手袋
腰に巻いた学ラン
......身にまとった物、全て...
最初の試練で死んでしまった人達の遺留品...と言う事だ。
ノ「......ふ〜...。
...テメーらにオレを責める資格がある？」
カ「...！！」
ノ「この話はおしまい！
とにかくモニターの向こう側にみんな来てよ！
楽しいゲームをしようよ...ははは...！」
ケラケラと嘲る様に笑いながら...ノエルはモニターの奥にある扉の向こうへ消えていった。
サ「...っ......何も...言い返せなかった...っ...。」
『.........はぁ...バカバカしい。』
サ「...え......。」
『オレ達が、ここで仲間相手に何かをしたとして...
アイツらがオレ達にこんな事を強要してる時点で、オレ達は責める資格があるに決まってんだろ？』
まぁ...余りにも堂々としたノエルの口振りに、オレも一瞬戸惑ったけど、な...。
サ「そう、です...よね。
ありがとうございます、タイガさん...。」
『ん...。』
.
.
.
そして、オレ達はノエルの後を追って...
奥の部屋に進む事にした...。
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伊豆花織(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます！現在、続きが手に付かない状況になってまして更新ができない日々が続いてますが、今後も応援お願いします！ (2月12日 2時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです........ (2月11日 21時) (レス) id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - にしんさん» はい！再開させて頂きました！！引き続き更新を続けますのでこれからも見て行って下さい！ (12月12日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 更新再開されたんですね！ これからも応援してます！ (12月12日 19時) (レス) id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年10月25日 18時
