１２９話「人工知能」 ページ30
ミ［...本物...？
...はて...。
.........
...ああ...そうでした...私は...。
...思い出しました。
私はミシマカズミのAIプログラム、人工知能です。］
レ「...人工知能...だと...！？」
これが...人工知能？
この会話が...人工知能との会話？
ミ［その通りです。
私はミシマカズミ本人の記憶や感情をコピーした、複製品ということですね。］
こんな技術...聞いた事が無い。
極秘で開発された技術だとしても、人工知能としてのこの機能は...あまりにも進み過ぎだ。
ミ［皆さんは、ミシマカズミ本人とお会いしたのではありませんか？］
ケ「モニターの裏に...ミシマさんの顔写真が貼ってある...。
もし事実なら...ここの全て、誰かのAIなのか...？」
ケイジは...いつの間にやらモニターの裏側を調べていたみたいだ。
ミ［ククク...不思議な感覚です...。
是非、自分と会ってお話してみたいですねぇ...。］
ミシマのAIの発言が...
オレ達の空気を凍らせた事は言うまでも無い。
モニターの前でミシマに釘付けになるナオは“ﾋｭｯ...”と息を漏らし、震えていた。
ギ「おっさんは...もういないワン...。」
ミ［......なんですって？］
ナオに...この光景を見続けさせるのは、余りにも酷な事だ。
ナ「あぁ...喋り方も...何もかも...先生です...。
本当に先生がここにいるみたいで...。」
レ「ナオ...。」
ナオの瞳から流れ落ちる涙に...胸が締め付けられた。
その肩を支えたい、そう思って腕を伸ばそうとしたのと同時に...視界で揺れた１つの影に意識を持って行かれた。
『.........どうした、サラ...？』
オレの上着の裾をギュッと握り締め、何かから視界を逸らすようにして...顔をオレの背へと押し当てていた。
直ぐには...サラがそうした理由に気付けなかったが、サラがオレにそうしてるのと同じタイミングで...カンナが真っ青な顔をしてモニター裏を見ている事から、ある程度の察しがついた。
『......よく、我慢したよ...サラ。
無理に探す必要は無い。
ジョーも...カイも...形はどうであれ、サラの側で見守ってくれてる。』
サ「ごめん、なさい...タイガさん...っ...。
ナオさんばかり...羨ま、しくて...っぅ......ぅ...。」
ナオも、サラも、カンナも...
大切な人を亡くした傷だけは、簡単に癒える物じゃない。
オレは、サラの苦しい気持ちが少しでも楽になる様に...
そっと...背を撫で続けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
伊豆花織(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます！現在、続きが手に付かない状況になってまして更新ができない日々が続いてますが、今後も応援お願いします！ (2月12日 2時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです........ (2月11日 21時) (レス) id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - にしんさん» はい！再開させて頂きました！！引き続き更新を続けますのでこれからも見て行って下さい！ (12月12日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 更新再開されたんですね！ これからも応援してます！ (12月12日 19時) (レス) id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年10月25日 18時
