１２８話「許し難い」 ページ29
それぞれの自室が与えられたエリアを見て回って、最終的に立ち寄った場所は...ズラッとモニターが壁に配置された、モニタールームだった。
ケ「うわー...。
モニターだらけだねー。」
レ「まるで...監視室じゃねぇか...。」
そう言いながら部屋の様子を確認しようとする他のヤツらを置いておき、カンナと共にいるカナエの側へ向かった。
『おはよう、カナエ？
目元が腫れてるみたいだけど...昨日はしっかり寝れたのか？』
「おはよう...タイガ。
私なら、大丈夫だよ...サラちゃんも元気そうで良かった。」
明るく振る舞うカナエ。
しかし...その表情は自然な表情では無く、どこか影をまとっている様だった。
「それより...この耳障りなノイズは何だろう？」
ザーザーとスピーカーを通した様な...そんな音。
サラがモニターを１つ１つ確認して、右中央のモニターに触れた時の事だった───
突如、ノイズが止んだと思ったら...
真っ黒だった画面が鮮やかな白緑に変わり、そのモニターの中には...見覚えのある人物が口角を上げて映っていた。
ミ［おやおや...。
急にどうしたことでしょう...。］
その男の姿は...嫌でも忘れる事は無いだろう。
ふと気を抜けば、何時だって思い出させられるそいつの姿。
『何で...お前がいるんだよ、ミシマ...っ...。』
何が...事実なんだよっ...！
ミシマは、生きてるのか...！？
ナ「...ミシマ先生...？」
ミシマがいなくなった後、少しの落ち着きを取り戻していたナオは...良くなりつつあった顔色を真っ青にして、フラフラとモニターに近寄った。
ミ［おお、ナオさんじゃありませんか。］
ナ「映像じゃ...ない...？
会話してるんですか...？
私と...？」
ミ［ええ。
しっかりと眼を見て、あなたと会話してますよ...ナオさん。］
ナ「あ...あ...有り得ない...です...。」
本当に...
本当に......有り得ない、許し難い事実だ。
既に死んでるくせに...
亡霊みたいに、傷付いたナオの前に...どうして姿を現した。
...まだ、亡霊の方がマシなくらいだ。
事前に録音した映像ならば...
AI合成の声ならば...
もっと、違和感があってくれよ......。
ミ［後ろのみなさんは、お友達ですか？
初めまして、ミシマと申します。］
その上、オレ達の事は知らないと来た...。
ケ「初めまして...？」
「あ、あの...
失礼かもしれませんが、本物のミシマさんですか...？」
おずおずと...カナエの投げ掛けた質問。
モニターに映るミシマが本物だとするならば、オレはかなりのショックを受ける気がする。
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伊豆花織(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます！現在、続きが手に付かない状況になってまして更新ができない日々が続いてますが、今後も応援お願いします！ (2月12日 2時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです........ (2月11日 21時) (レス) id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - にしんさん» はい！再開させて頂きました！！引き続き更新を続けますのでこれからも見て行って下さい！ (12月12日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 更新再開されたんですね！ これからも応援してます！ (12月12日 19時) (レス) id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年10月25日 18時
