１２４話「覚醒」 ページ25
深く落ちていた意識が...
フワッ...と香る花の様な匂いと───
頬に感じた、柔らかな感触で──────
覚醒した。
『んー...っ......。』
サ「あ...
タイガさん...おはよう、ございます......。」
オレが目を覚ました時...
サラはオレの顔を覗き込みながら、細い指をオレの頬へと滑らせていた。
ベッドの縁に座って眠りについたはずだったが、何時の間にか...横になっていたのだろう。
流石に...目が覚めた瞬間、目の前にサラの顔があって驚いた。
『おー...おはよう、サラ。』
サラは申し訳なさそうにしながら、前屈みになった姿勢を正すと...オレの頬を触れていた右手を彷徨わせ、最終的に自らのスカートをクシャッと握り締めた。
『そんな慌てんなよ。
辛い夢は見ずに...しっかりと眠れたか？』
サ「は、はい！
タイガさんのおかげです。
不安が無い訳じゃありませんが...でも、私は大丈夫です！」
サラの言葉にオレも安心して、胸がすく思いだった。
今更だが...
何時までも女のベッドの上に居座っているのが申し訳なくなって...サラがベッドを降りるのに合わせて、オレもベッドから降りた。
『意気込むのはいいが...無理だけはするなよ。
ジョーとカイ...
アイツら２人にお前を託されたんだ、何かあったらオレを頼れ。』
サ「タイガさん...。」
アイツらには...随分とデカいもんを背負わされたもんだ。
２人分のサラへの重たい感情を...オレだけに任せるなんて、バカなヤツらだ。
『そういや...他のヤツらの所に顔は出したのか？
お前が気を失った後、皆心配で大慌てだったんだが...。』
サ「それなら、これからです！
１人で顔を出すのは...少し気まずくて......。」
しゅん...と申し訳なさそうな顔をしながら俯いたサラ。
こう言っているが...多分、オレの事を待っていたのだろう。
自分の部屋に男を１人残すのは嫌だろうしな。
『それも...そうだな。
じゃあ、今から向かうか。
ちょうど...人が集まりやすいロビーがあったはずだ。』
サ「わかりました！
私も...みんなの事が心配です！！」
気付けば...サラの緩みまくった複雑な髪の毛は整えられ、シワの出来た服もシッカリとシワが伸びていた。
意気込んで廊下に向かったサラに腕を引かれ、オレもロビーへと向かう事になった。
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伊豆花織(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます！現在、続きが手に付かない状況になってまして更新ができない日々が続いてますが、今後も応援お願いします！ (2月12日 2時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです........ (2月11日 21時) (レス) id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - にしんさん» はい！再開させて頂きました！！引き続き更新を続けますのでこれからも見て行って下さい！ (12月12日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 更新再開されたんですね！ これからも応援してます！ (12月12日 19時) (レス) id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年10月25日 18時
