１１７話「口実」 ページ18
ホエミーによって、メインゲームの終了と次の階が開放された事が告げられた。
ホ「皆様には休息を取るための部屋をそれぞれ用意しております。
次のゲームの準備が出来るまで...
どうぞ、各自の個室でゆっくりお休み下さい。」
それだけ言い残すと...ホエミーはオレ達の前から姿を消して行った。
メインゲーム前まで探索していたフロアには、まだ戻る事が出来るらしいが...ゆっくりと休める場所にサラを運んでやりたい。
『ナオ。』
ナ「え、ど、どうしましたか...タイガさん？」
レコやギンと共に移動をしようとしているナオの肩に触れ、引き止めた。
『サラを部屋に運んでやりたい。
女の部屋に...寝てるとは言え、男女２人になる訳にはいかないだろ？
良かったら...着いて来てくれないか？』
ナ「そう言うことでしたら...もちろんです！」
『ああ...ありがとう。』
サラの背と膝裏に手を差し込み、ゆっくりと身体を持ち上げる。
気を失った人間の身体は普通よりも重いと言うが、そんな事無く...思ったよりも簡単に持ち上げられた。
.
.
そのまま、上の階に繋がると言う階段を２人で上って行く。
ナ「サラちゃん...お姫様みたいです。」
『すやすや眠り続けてるし...眠り姫か？』
ナ「それもそうですけど...
サラちゃんを守ろうとしてるタイガさんの姿は...王子様みたいでしたよ。
きっと、タイガさんのお陰で...
サラちゃんの気持ちも少しは軽くなったんじゃないでしょうか。」
王子様なんて...柄じゃねえ。
仮に王子様になるなら、その相手は...ナオがいい。
絶対...口にはしないけどな。
ナ「あ...！
タイガさん、ここがサラちゃんの部屋じゃないですかぁ？」
一足先に部屋の扉を確認していたナオによって、ドアプレートにサラの名前が彫られた部屋があった。
『そうみたい、だな...。
ナオ、悪いけど...部屋の扉を開けてもらってもいいか？』
ナ「はいっ！」
部屋に入った後...
ナオが布団を剥いでくれた場所へサラを下ろした。
『じゃあ...オレは出る。
ナオ、サラの様子...見ておいてくれ。』
そう言い残して...部屋を出ようとした。
しかし...
『あ...？』
サラに...シャツの裾を掴まれていた。
いつの間に掴まれていたのか...全然気付かなかった。
ナ「サラちゃんは、タイガさんに側にいて欲しいみたいですよ？
さっきまで魘されてたのに...
今は、少し落ち着いてるみたいです。」
『......。』
ナ「私、レコちゃん達に報告に行ってきますね？
サラちゃんの事...よろしくお願いします！」
違う...。
お前に側にいて欲しい口実に...サラを使ったんだ。
気付けよ...ナオ。
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伊豆花織(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます！現在、続きが手に付かない状況になってまして更新ができない日々が続いてますが、今後も応援お願いします！ (2月12日 2時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです........ (2月11日 21時) (レス) id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - にしんさん» はい！再開させて頂きました！！引き続き更新を続けますのでこれからも見て行って下さい！ (12月12日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 更新再開されたんですね！ これからも応援してます！ (12月12日 19時) (レス) id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年10月25日 18時
