１１６話「託す希望」 ページ17
カイ「残念ながら、あなたの好き勝手にはさせません。
死は...自らが下します。」
『なっ...！？』
振り向いた瞬間にオレ達の目に入ったのは...
黒い服を肘まで血で染め、出血で顔を青ざめていたていた...カイの姿。
こうしている間にも...床へポタポタと血が垂れている。
そして、腕を切ったであろう包丁も...
カイの血液をまといながら、床に無造作に落ちている。
ホ「き...貴様！！
なに...勝手なことを...！！
...調理室の包丁か！
自 殺なんてさせてたまる...」
Ｑ「ウラアアアアアアアアア！！！！」
ホ｢ぐあっ！！｣
ホエミーは言葉を言い、何か行動を起こす前に...
Ｑタロウによって、床に組み伏せられていた。
ホ「クソッ...！！離せッ！！馬鹿力がッ...！！」
『Ｑタロウ...！
絶対にその腕、離すんじゃねーぞ...！！！
カイの覚悟を...無駄にするな！！』
Ｑ「当たり前だ！！死んだって離さねーぜよ！」
Ｑタロウは...より強く、ホエミーの身体を押さえ付けた。
腐っても女だ。
Ｑタロウを振り解く事は出来ないだろう。
『サラ...もう１度、涙を拭け。
そして...カイの方を見るんだ。
お前を守った男の覚悟を...無駄にするな。』
サ「...っ......ぅぁ...は、はぃ...。」
鼻を啜り、瞳一杯に涙を溜め...
それでもサラは...カイのいる前を向いた。
カイ「タイガさん、ありがとうございます。
聞こえて...いますね、サラさん？」
サ「...ぅぅ...はいﾞ...っ...！！」
カイの問い掛けに...サラはしっかりと答えた。
その言葉だけでも、カイの表情は...和らいでいた。
カイ「これは...抵抗です。
誰一人救えず...
敵の思うがままに命を弄ばれ...
死んでいく私達の...か細い...抵抗の一撃。
けれど大きな...反撃の...一歩...！
これは...
あなたが時間を稼いでくれたから...
踏み出せた...一歩です。
あの時間は...決して...無駄では...ないのです。
あなたに託します...！
私達の悔しさを...！！希望を...！！
タイガさん...
サラさんを...よろ、しく...お願い...します...。
ふふふ...
私は...満足、です。」
カイの身体から力が失われ...
膝がガクンっ...と崩れると床に吸い寄せられる様にして、倒れ込んだ。
近寄って呼吸を確認するも...もう、息は無い。
サ「......カイ、さん...っ......あああぁぁ！」
『ちょ、サラ...！』
カイの死亡確認と同時に...サラも床へと倒れ込んだ。
張り詰めていた糸が切れ、意識を落としたのか...ぐったりと眠りに付いている。
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伊豆花織(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます！現在、続きが手に付かない状況になってまして更新ができない日々が続いてますが、今後も応援お願いします！ (2月12日 2時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです........ (2月11日 21時) (レス) id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - にしんさん» はい！再開させて頂きました！！引き続き更新を続けますのでこれからも見て行って下さい！ (12月12日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 更新再開されたんですね！ これからも応援してます！ (12月12日 19時) (レス) id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年10月25日 18時
