１１５話「触れるな」 ページ16
サ「ジョー...お願い...返事して...。
眼を開けて...
リョーコが...親が...帰るんでしょ...。
一緒に...学校に...リョーコと...。」
サラは、ジョーが死んだ事を理解したく無い...
そんな気持ちで...再びボタンを押し続ける。
カチカチカチカチ...。
カチカチカチカチカチカチ......。
カチカチ...。
聞いてるだけで...頭が痛くなる。
『...っ......サラ、もうやめろ。
もう、何も見なくていい。
オレを見てろ...。』
根気だけでボタンを押し続けていたサラの手からスイッチを奪い取るのは...容易だった。
サ「あぁぁ......うぅっ...ぁ......！」
サラは手から取られた物を取り返す様にして、こちらを向いてきた。
だから...ジョーの死体から目を逸らさせるために、そのまま強く抱き寄せた。
『今は...泣け。
泣いて、叫んで、怒って...
胸につっかえてるもん...全部吐いちまえ。』
サ「ぅぅあああぁぁぁ......ぁぁぁ...！！」
サラはオレの胸の中で...
喉を潰すんじゃないかって勢いで...泣き叫んだ。
ホ「うふふ...。
泣いてるところもなんてかわいいんでしょう。」
カツカツとヒールを鳴らしながら、ホエミーはオレ達の所へと近寄って来た。
サラの視線へとしゃがみ込み、楽しそうにサラの泣き顔を眺めながら...手を伸ばしてきた。
『サラに触れるな。
お前に...サラに触れる資格は無い。』
ホ「ええ...構いません。
サラさん、惜しかったですね。
もう少しで止まったかもしれません。
あはは…！」
サ「...ああうぅぅ...ぅ......。
...ひ...ひどいよ...
初めから...助けるつもりなんて...
なかった...くせに......。」
サラは涙でグチャグチャにしたまま...
ホエミーの方を向き、必死で責め立てる。
ホ「泣くことはないのですよ？
アナタが頑張ったおかげで、田綱 丈は少しでも長生きできました。
あなたがボタンを押した分
ジョーは長く苦しんだのです。
うふふ...あはは...！」
サ「...え......。」
途中、サラの耳を塞いだ。
応急処置程度にしかなってないだろうが...この言葉を正面切って聞かせる事は無かった。
『失せろ。
これ以上、サラに何かを言うなら...
オレが相手になる。』
ホエミーは床に直接付いたスカートを手で払った後
オレとサラにニコニコとした笑顔を向け、中央の方へと歩いて行った。
ホ「ふふ...。
まあ...いいでしょう。
あなた達に構ってる時間はないのです。
メインは佐藤戒、あなたですからね。」
ホエミーの宣言を聞き、ポケットに入ってたハンカチでサラの涙を拭いた後......カイの方を向いた。
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伊豆花織(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます！現在、続きが手に付かない状況になってまして更新ができない日々が続いてますが、今後も応援お願いします！ (2月12日 2時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです........ (2月11日 21時) (レス) id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - にしんさん» はい！再開させて頂きました！！引き続き更新を続けますのでこれからも見て行って下さい！ (12月12日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 更新再開されたんですね！ これからも応援してます！ (12月12日 19時) (レス) id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年10月25日 18時
