１１２話「意思と理」 ページ13
気付けば...タブレットが起動していた。
その画面には、均等に６つの写真が並び...決断を迫って来る。
もう、迷いは無い。
［ソウに投票しますか？］
カイの言う脱出の情報以上に...今、欲しい物は無い。
カイの強い気持ちを...信じたい。
そのまま指を...“はい”の上へ滑らせた。
［...投票の受付を完了しました...。］
時間の限り、悩んだ。
自分の１票が...カイを救うための力になる事を信じて。
ふぅ...と１つ、溜息を吐いて画面から顔を上げようとした。
しかし、もう集計は終わっていた。
結果が...並べられる。
［...集計結果を発表します...。］
サラ...０票
ジョー...３票
カンナ...０票
ソウ...４票
タイガ...０票
カイ...７票
『ッ......クソっ...。』
ああ...。
ある程度は想像してた。
だからって...こんな結果......。
カイ「.........。」
ソ「残念だったね...カイさんの負けだ。」
カイ「...わかっていました。
あなたに身代の可能性がある限り、選ぶのはリスキー...」
ソ「それだけじゃないさ。
もし...感情で僕を選んだら...
それはもう自分の意思なんだ。
でもみんなは理で選んだ。
...ひどいよね。
“この投票は自分の意思じゃない！”
そういうふうに、みんな自分をごまかしてるんだよ。」
ナ「ごめんなさい...！！
ごめんなさい...！！
ごめんなさい...。」
ナオは...ボロボロと涙を流しながら
何度も何度も...カイに向かって、謝り続けた。
理を選ぶ事。
それも...自分の意志だ。
カイを選んだナオも...
ソウを選んだオレも......間違って無い。
ナオの立場からしたら、カイに投票する理由がある。
ホ「うふふ、さあみなさん。
楽しい答え合わせの時間ですよ！
まず賢者！
皆さん大正解！佐藤 戒さんでした〜！」
カイ「......。」
ホ「次に鍵番！
うふふ、２人の激闘は見ごたえありましたね〜！
なんと！
千堂院 紗良さんでした〜！」
サ「もう...やめて...。」
サラは...震えた声で、この先を告げないで欲しいと手を伸ばした。
しかし、そんな声は知らぬふりで...
ホエミーは言葉を続ける。
ホ「そしてー！身代！
役目を全うできず、死んでしまう方が〜...」
サ「お願い...！！」
サラは両手を握り合わせ、ギュッと目を強く閉じた。
ホ「ジャーン！田綱 丈くんでしたー！」
願ったって...事実は変わらない。
分かってる...。
ジ「.........。
はは...は...
その...なんつーかな...
.........
みんな...
ごめん...騙しちまって...。」
ジョーは笑った。
歪な笑顔。
笑ってるけど...笑ってない。
ひたすら、申し訳なさが...伝わって来る。
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伊豆花織(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます！現在、続きが手に付かない状況になってまして更新ができない日々が続いてますが、今後も応援お願いします！ (2月12日 2時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです........ (2月11日 21時) (レス) id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - にしんさん» はい！再開させて頂きました！！引き続き更新を続けますのでこれからも見て行って下さい！ (12月12日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 更新再開されたんですね！ これからも応援してます！ (12月12日 19時) (レス) id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年10月25日 18時
