１１１話「信じたい言葉」 ページ12
ソ「へえ...カイさんが賢者だったんですね。」
Ｑ「き、きさん！！
やっぱカンナにウソをつかせてたがや！！」
生き残るためには...時にはウソも大切だ。
オレだって、ウソを付いた。
ソウも...黙って聞いていればいいのに
あえて突っかかって行くから...中途半端なんだ。
ソ「そんなことより、カイさんの話を聞こうよ。
最期の話をね...。」
カイは顔を青ざめたまま...
何度も瞬きを繰り返しながら、言葉を続ける。
カイ「絵柄の話になった時...危ないな、と思いました。
すっとぼけようかと思いましたが...
もはや妥当性から、投票の筆頭が私になるのは明らか...。
ですが...
ですが...
私は...
死にたくありま...せん...。」
『.........。』
カイを犠牲にする事は...仕方ない事。
自分に、そう言い聞かせていた。
自分は...大丈夫。
そう考えて、誰かが本当に死ぬって時の恐怖を考えて無かった。
カイ「身代は...ジョーくんでしょう。」
サラの虚ろになった目は...何も写していない。
分かっていたとしても、受け入れられずにいた事実を...突き付けられた。
顔の青白さすら吹き飛び...
血の気を失った様に、立ち尽くしている。
カイ「私には確信があります...。
ジョーくんには...賢者に成り代わるような行動が見受けられた。
だからこそお願いです...！
ソウくんに投票してください...！！」
ソ「あはは、なんでボク？」
カイ「彼は危険な男です！！
必ずチームワークを乱し、皆を危険に陥れる...！！
私は確かに誘拐犯側と接触がありました！
しかし、生かしてくだされば全てを話します！！
脱出に有用な情報は私の手の中に...！！」
脱出...！？
そんな方法が...本当に！？
ソ「じゃあね、カイさん。」
ジ「み...みんな......騙されるなって...
オレが...オレが賢者で...」
ジョーの声は...もう、誰にも届いていないだろう。
皆、身代の声を聞くと言う...そんな余裕は無い。
確かに...賢者のカイに入れれば犠牲者は最小限に抑える事が出来る。
しかし、カイの行った“脱出”の言葉は信用に値する。
建物の構造を理解してるなら、他にも有利に働けるかもしれない。
考えをまとめている内に...
砂時計の砂が全て上へと貯まりきった......。
ホ「投票の時間です。
私語を慎むように。」
カイ「私を...殺さないでください...！！」
ホエミーの声に被せる様にして、カイは言い切った...。
覚悟も...
気持ちも...伝わった。
だから...他のヤツらにもその思いが届けばいい。
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伊豆花織(プロフ) - ハムエッグさん» コメントありがとうございます！現在、続きが手に付かない状況になってまして更新ができない日々が続いてますが、今後も応援お願いします！ (2月12日 2時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハムエッグ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです........ (2月11日 21時) (レス) id: e9b251311b (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - にしんさん» はい！再開させて頂きました！！引き続き更新を続けますのでこれからも見て行って下さい！ (12月12日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - 更新再開されたんですね！ これからも応援してます！ (12月12日 19時) (レス) id: 8474802cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2023年10月25日 18時
