〃 ページ3
あまりの出来事に何も言えず、ただ座り込んでいた
追いかけようとしても足に力が入らなくて
声をかけようにも言葉にならない声しか出なかった
連絡もつかないし、他の人に連絡しても誰も何も知るはずがない
だって、今までAはあの檻に捉えられていたから。
―――
「おはよう、A」
そう言ってリビングに行った。
でも誰もいない。いるはずがなかった
Aがいた時は『ナナミおはよう』と言って抱きついてくれた。
たまにアタシを驚かそうと、
静かに近づいていきなり抱きついてれたこともあった
それが可愛くて可愛くてつい分かってても驚いてあげてたのよね。
「今日は奮発して高いパン買っちゃった」
この家には自分一人しかいないのに朝食を2人分作った。
食べて笑顔で美味しいと言ってくれる相手はいなかった
前美味しいで有名なパンを買って朝食に出した時はすごく喜んでくれた。『やっぱり有名所は違うね！ナナミの作るのも美味しいけど』って言ってくれた
本当によく口が回るんだから、あの子
「行ってくるね。A」
もしかしたら隠れてるかもと期待して行ってきますを言った
靴は1人分しか無かった
いつも行ってきますと言うと何をしてても走って駆けつけてくれて、笑顔で『行ってらっしゃい！ナナミ、気をつけてね！』と言ってくれた。
今日は帰る時にAの好きなケーキを買って帰ろう
きっと匂いにつられて来てくれるはずだから。
「ただいま、A」
「今日はね、Aの好きって言ってたケーキを買ってきたの、それでね」
そう言いながらリビングに向かうも、誰もいなかった
しょうがないか、と1人でケーキを食べた。
1切れ冷蔵庫に入れてアタシは眠ろうとベットに行った。
Aは今どんなことをしているんだろう。
今Aはどこで何を食べて何を見て何を思っているんだろう
宛なんて検討もつかなかった。
分かるわけない。
考えてもAとの思い出しか出てこなかった
――
......あ
そういえば、万が一のためにAに内緒でつけていたGPSはどうなったんだろう。さすがにバレて消されちゃったかしら。そう思ってアプリを開いた。
反応があった
まさか、気づいてないなんて思いもしなかったけど
アプリが指すのはニキくんの家だった。
「見つけた」
待っててね。A
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 8人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あ。(プロフ) - こたさん» よかったです！素敵なリクエストありがとうございました (11月26日 18時) (
レス) id: 45418a0116 (このIDを非表示/違反報告)
こた - カイコクさんのお話とても素敵です！！終わり方めっちゃ最強に良いです🙏 (11月26日 13時) (レス) @page11 id: 0f2036248f (このIDを非表示/違反報告)
あ。(プロフ) - こたさん» わーー、！ありがとうございます！素敵なリクエストありがとうございます、ぜひやらせて頂きますね (11月21日 22時) (レス) id: 45418a0116 (このIDを非表示/違反報告)
こた - 前のしてみたされてみたの作品の時からすごく好きです🫶🫶良ければカイコクさんで夢主がカイコクさんに猛アタックするお話が見たいです🙇♀️ (11月21日 20時) (レス) @page9 id: 0f2036248f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こんにちは。 | 作成日時：2023年11月19日 23時
