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気づいたら眠ってしまってたみたい
お湯もすっかり冷めてぬるい
『あかん、もう上がらな』
終わりにシャワーで体を流す
用意してくれていた着替えを纏い脱衣所から出ると
ガチャッ
扉が開く
そこにはびしょ濡れで手に買い物袋を下げた神田さんがいた
『あれ?どこ行ってたんですか?しかもびしょ濡れやないですか』
「ちょっとコンビニまで」
ちょうど首にかけていたタオルで濡れた彼女の頭を拭く
一瞬固まって素直に拭かれてるかと思ったら、耳を真っ赤にして俺の拭く手を拒んだ
ほんま可愛いいな
改めてコンビニに行った理由を聞いた
自分用にお風呂上がりにつまむものを買いに行き
ついでに俺の分も買ってきたとらしい
でもそれが俺に気を遣わせないための嘘だとすぐに気づいた
どこまでもいい人や
どこまでも愛おしい人や
どんどん自分が彼女に惹かれていくのが分かる
こんなことされたら正直困る、どうしたらいいか分かれへん
一般人の子を好きになる?
しかも自分のことを知らない子を?
俺の職業知った途端、避けられるんちゃうかな
それか態度急変してグイグイ距離詰めて来んのかな
あかん、困ったな
もう俺、好きみたいやわ
『ほんまなんなんもう』
ぼそっと呟いた言葉は神田さんには届いてなかった
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作者名:弦 | 作成日時:2020年7月13日 6時