雨降る夜に待ち合わせを【桃】 (ページ24)

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外はやっぱり少し肌寒くて、あのまま帰さなくて良かったと思った
　
　
　
と同時にお風呂上がりに帰して湯冷めしないか心配になった
　
　
　
さっきの雨は止んでいた
　
　
　

家からすぐ近くのいつものコンビニへ急足で向かう
　
　
　
とりあえず適当にデザート系とお菓子と飲み物を数種類ずつを購入して急いで帰ろうとした時

「うそでしょ」
　

また雨が降り出していた
　
　
　
傘ないのにどうすんの、本当に最近は雨に遊ばれてる気がする
　
　
　

来た道を濡れながら小走りで帰った

　

「あーあ、結構濡れちゃった・・・」
　
　
　

玄関のドアを開けた時、ちょうどお風呂から上がった小瀧さんと鉢合わせた
　
　
　
『あれ？どこ行ってたんですか？しかもびしょ濡れやないですか』
　
　
　
「ちょっとコンビニまで」
　
　
　
『傘ささなかったんですか？』
　
　
　
「出た時には降ってなくて、油断しました」
　
　
　
『ほんまに、風邪引くのは神田さんの方ですよ？あーあまたこんなに濡れて』
　
　
　
　
そう言って小瀧さんは自分の首に巻いていたタオルで私の頭をわしゃわしゃと拭き始めた
　
　
　
なんだかドキドキした

自分の家のシャンプーの匂いのはずなのに、小瀧さんの匂いも混ざって変な感じ
　
　
　

「だ、大丈夫です、すいません・・・」
　
　

心臓が破裂寸前で頭にあった手を拒んだ
　
　

　
『で、何しにコンビニに行ったんですか？』

　
　
「あ、お風呂上がり何かあった方がいいと思って、お菓子とか水とか、あとプリンも」
　
　
　
『俺のために？』
　
　
　
「迷惑かけたし、あとお風呂上がりって何か欲しくなりません？」
　
　
　
『いや、まあなるけど・・・』
　
　
　
「うち今何もないんで、自分の分を買いに行ったついでって感じです」
　
　
　
そう言ってヘラヘラして見せた
　
　
　
　
『・・ま・・・なん・・』
　
　
　
「はい？」
　
　
　

何か言ったような気がしたけど、うまく聞き取れず
　
　
　
聞き返しても、”何でもないです” とかわされてしまった