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待ち合わせの30分前、
傘を片手に約束の場所へ向かう
足取りは重く、一歩が遅い
小瀧さんがアイドルだったなんて未だ信じがたい
いや、理解はできるし
そりゃそうですよねって納得もする
「はぁ・・・」
これじゃ私が彼を好きだと言ったところで
ファンの方の好意と変わらないや
もういっそこのまま黙ってファンのままでいよう
深入りする前に知れてよかった
そう言い聞かせた
約束の時間を過ぎても彼はまだ来ない
仕事が忙しいんだろう
人通りもだんだん少なくなって辺りがよく見渡せる
待ってる間、彼のことを検索してみた
ジャニーズWESTというグループに属してるということ
歌ったり踊ったり演技したりモデルしたり
マルチにお仕事しているということ
「すごいな・・・」
想像以上に彼は ”芸能人” だった
歌っている姿が見て見たくて、つい動画を再生してしまった
そこに映る彼は私が会った彼とはまるで別人に見えた
「かっこいい、な」
足音が近くなるのに気がついて顔を上げると
私に気がついて小さく手を振りながら駆け寄って来る彼がいた
急いで画面を消して、会釈した
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作者名:弦 | 作成日時:2020年7月13日 6時