水柱の為、龍神少女頑張ります。 (ページ20)

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「…御主人、私はその怪物の正体を知っております。」
「何？それは本当ですか」
「ええ、その怪物の打ち倒し方も、弱点も心得ています。しかし…」

鬼はこの家の女中を狙って喰っている。
だとすれば、この内部の者が鬼だという確率が高い。

「その怪物は鬼です。特殊な刀で首を斬らなければ死にません。」
「鬼？そんな鬼などいるわけが…」

信じられないだろうけど…

「いえ、鬼はいるのです。我々人間に擬態し、人を喰らいながら生きています。」

「信じられない話でしょうが…
これ以上その鬼を野放しにすれば里の人々にも危険があるはずです。
そうですね、今は何月ですか？」
「今は五月だが…」

「では、山に生えている藤の花を天ぷらにでもして邸の人達の夕食に出してみてください。鬼は藤を嫌います。食べない者が居れば怪しいとみていいでしょう。」

「…わかった。では今日の夕食に君を客人として招く。その時この邸の者も同席させよう。怪しい者が居たら私に教えてくれ。」

「わかりました。」