玖話 ページ10
ｲｿﾞｳ「まぁ、案内と言ったところで特に何かあるわけでもないんだがな」
『そうか？これだけ広いかは何かしら思ったが…』
ｲｿﾞｳ「あるにはあるんだが殆どの部屋が個人的に使われてる場所だからな、とりあえず食堂とお前の部屋と俺の部屋を案内する」
『あなや、イゾウの部屋もか』
ｲｿﾞｳ「ああ、俺は隊長だからな、何かあったら来てくれ」
『ふむ、、、世話になろう』
ｲｿﾞｳ「任せろ」
頼もしいな、俺も彼奴らにこのような背中を見せられただろうか…
『俺も隊長を任された身、役に立って見せよう』
ｲｿﾞｳ「おっ、それは嬉しいな！着いたぞ、ここが食堂だ」
随分と広いな…流石大所帯といったところか、本丸といい勝負だ
ｲｿﾞｳ「基本メニューがあるんだが、リクエストも聞いてる、遠慮なく言え」
『はっはっは、見たことの無い食べ物もあっておもしろい』
ｲｿﾞｳ「そうか、コックの飯はうめぇからハズレはねぇ」
『あいわかった、ではこの“ことりあーど”というものを頼む』
ｲｿﾞｳ「それだけで足りるのか?他にも頼め」
『むっ、では“ざうあーぶらーてん”というのも頼む』
ｲｿﾞｳ「いいな、俺もそれを頼もう、コトリアードとザウアーブラーテンを2人前よろしくな」
ｺｯｸ「はい！少々お待ちを！」
『ところで“ことりあーど”と“ざうあーぶらーてん”とはどのようなものだ?』
ｲｿﾞｳ「知らずに頼んでたのかよ！」
『聞いたことの無い料理だと思い頼んでみた』
ｲｿﾞｳ「こいつは目が離せねぇな…いいか、コトリアードは海鮮が入ったスープ、ザウアーブラーテンは肉の蒸し煮だ」
『はっはっは、本丸では出て来なかったな』
ｲｿﾞｳ「お前は本丸で何食べてたんだよ」
『なに、基本和食さ、たまに“かれー”やら“ぐらたん”が出て来るが和食が多かった』
此れは主人の影響だな、主人は本当に和食…特に鯖の塩焼きを好んで食べていた
ｲｿﾞｳ「へぇ、こっちの食べ物も慣れるように色々食ってみろよ」
『あいわかった』
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作者名：3331 | 作成日時：2022年12月24日 22時
