気づけば隣にきみが。 Ren.N (ページ9)

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梓「お昼のAなんか楽しそうだったじゃん。」

部活が終わり、片づけをしている私をにやにやしながら顔を覗き込んでくる。

『そんなことないでしょ？いつも通りだよ。』

と答えつつも、そんなことを言われるとまたお昼の永瀬くんを思いだしてしまう。

梓「ふーーーん。本当にそうかなー？顔にやついてるよ？笑」

無意識に顔が緩んでいたことに気づき慌てて手で押さえるけど、そんな焦るたわたしがおかしかったのか梓はクスクス笑っている。

荷物をまとめて体育館をでると、春から夏へ変わる心地良い風が吹く。

グラウンドではまだ練習をしている部活で賑わっていた。

梓『優太気づかないかな～』

岸くんが所属する野球部を見つめる目はすっかり恋する乙女になっていて、見ているこっちまでキュンキュンしてしまう。

『それにしても、野球部ファンって耐えないね。』

野球部のまわりには練習を見ている女の子たちが何人かいる。

彼女達のお目当ては大体、神宮寺くんか岩橋くんか岸くんの3人。

梓「じんといわちが人気なのはわかるけど、なんでその中に優太がはいるかな～」

『梓ちゃん、それ嫉妬ってやつじゃない？』

梓「…。ねぇ、見て！サッカー部の人気も凄いよね。大人気だね、れんかいコンビ。」

わたしの言葉を華麗にスルーして、サッカー部を指さす。

そこにはサッカーコートで汗を永瀬くんと海人。

たくさんいるサッカー部員の中でも目立っている2人は息ピッタリで、彼らがボールを触るたびに女の子たちが歓声をあげていた。

『さぁ、そろそろ帰ろっか！』

梓「うんっ」

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