気づけば隣にきみが。 Ren.N (ページ17)

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17. ページ17

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『おはよー』

学校につくと既にいた隣の席の彼と挨拶を交わす。

『昨日は本当にありがとう。あの後大丈夫だった？風邪ひいてない？!』

廉「朝から元気良すぎちゃう？笑」

わたしの勢いがすごかったのか笑われてしまった。

その後反対側を向いた彼からゴホンゴホンって控えめな咳が聞こえてくる。

『え！やっぱり風邪引いてる？本当にごめんね、、、これ、のど飴！食べて！』

あれだけ雨に濡れたら風邪引いててもおかしくないと思って、登校途中に買っておいたのど飴をかばんから取り出す。

早く飴を渡したいのに、こうゆうときに限ってなかなか開いてくれない袋。

息を深く吸い込み思いっきり力をこめて袋を引っ張ると

パンッ

上だけあけたかった袋が大きく破れ、中の飴が転がり落ちてく。

薄茶の目を大きく見開いた後、ガハハと笑う声が聞こえてくる。

顔をクシャクシャにしてヒーヒー笑っていて

大失態をしたはずなのに、これだけ楽しんでもらえたならやってよかったとすら思えてくる。

廉「ほんまに落着きないな～笑こんなに散らばることある？」

『そんなに笑わないでよ～永瀬くんにあげようと思ってやったのに』

廉「ごめんごめん(笑) けど風邪引いてへんから」

『え、けど今咳してた、、、』

廉「冗談やって(笑) Aちゃんの反応があまりにもおもしろくてつい」

あ～腹いてぇ～と言いながら飴を集めはじめる。

永瀬くんは意外といたずらっ子なようで…
でも、風邪引いてなくてよかった。

飴をすべて拾い集めてすべて彼の机にのせる。

『これ、だました罰として全部もらってね』

廉「え、それじゃあご褒美やん(笑) ええの？」

キョトンっとした顔までかわいらしい彼は何を言っているのだろうか

『だってバラバラだよ？持っておくの大変でしょ？罰じゃん』

廉「いやいや、意味わからんし(笑)」

おさまったはずの笑い声がまた聞こえてくる。

少し変わった笑い声が何故か心地よくてこっちまで笑えてくる。

廉「なんかよーわからんけど、ありがとうね」

ポンポンと撫でられた頭がじんわりと熱を持つ。
そんな綺麗な笑顔でそんなことされたら、、、

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