俺が運命変えてあげる？ (ページ6)

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無我夢中で私は走った
そう、ただただ、助けるため
そして同時に願いたかった
ただの夢のようにと…

『あった…！』

50ｍ先に目的のスタバが見えた
夢で見た風景と間違いない
そして夢ではお店の前に黒のワンボックスカーが止まっていてそこにだっちゃんが乗るんだ

(…ただの夢じゃなかった…)

夢で見た通り、黒のワンボックスカーが1台止まっていた
私はこれから起こることを想像すると
恐怖で腰が抜ける

(あの大好きなだっちゃんが事故…
私、何しにここへ来たんだろう…
予知夢なんて、見たくなかった)

涙で景色が滲む
顔を上げると、お店から人が出てくるのがぼんやりと見えた…
そこには紛れもなく、AAAの日高光啓がいた

スタバの飲み物を片手に
マネージャーと思われる人物と親しげに話している

(だめ、その車に乗っちゃ…)

心ではそう思っても体が動かない
ああ、私はなんて無能なんだろう。
涙でいっぱいの目をこすり、目の前の景色をもう1度見る
そこには、あのクシャッとした笑顔で笑うだっちゃんの姿
その姿を見た瞬間、私は…

(この笑顔を失わせるわけにはいかない…)

恐怖がいつの間にかとんで
私はだっちゃんの元へ一目散に走った