転生したら幼児でした 2

51話 ページ8

「なんです？芥川さん。お昼間から路上で野次馬見守る中、結構派手なことしてくれますね。敦くんずっと刺されてるの痛そうなので離してあげてくれませんか？」

「小娘、貴様も首領から連行せよとの名を行けている。よって、連れてゆく！」

「会話成立してないんですけど！！」

て、私も連行せよとの命令を受けた？ちょっとまて、なんか私したっけ？
心当たりなさ過ぎる！

でも、それって私が相手にとって利用価値のある存在って事だよね？交渉の余地は…。


▶アクタガワノメニハ、テキイガミナギッテイル。


「…無いっぽいですね…。

ていうか敦くん離してくれませんって言ってますよね！？失血とかで死んでほしくないんですけど！」

と、叫んでる間に敦くんは乱暴にトラックに放り込まれてしまった。ああなったら、幼女である私が助ける事なんてほぼ不可能だ。
ちょ…。

「小娘は任せた。死なせるなよ、生け捕りとの命令だからな。」

その声と同時に黒服の人が近寄ってきた。その間に芥川さんは鏡花ちゃんの方へ近寄っていくけど、黒服が邪魔！！

私のマントの中身は日々日々進化を遂げている。

探偵社入社当時は、ナイフしか入っていなかったが、今は小型手榴弾と、トリカブト(園芸のお店に売ってたよ！)から頑張って取り出した毒、そして携帯電話(探偵社の皆さんから頂きました)が入っている。

手榴弾なんてどこで手に入れたのかって？ふふふ…お手製なのです。

事務員とは言えども武装探偵社だからね、物騒な事など想定済みという訳です。

今使えるのは、ナイフくらいしか無いですね。だって道端で手榴弾とか投げたら、周りの人まで吹っ飛んじゃうし…。
トリカブトとかどうやって使うのさ。自分より遥かに身長高いごつい人たちに囲まれてるのに。

「あー黒服うざったいです！！どいてくれませんか！」

暴れるけど、図体でかい大人に囲まれて四方八方から捕まえようとされると幼女には辛い訳で…。元々観光で結構疲れてたし…。

奮闘した末に、Aさん…捕まっちゃいました。

って…どうしよう。敦くんと私連れ去られてその上鏡花ちゃんまでマフィアに戻っちゃったら。
探偵社に迷惑がかかる！


ていうか、結局私、何もできなかった…。
色々考えてたくせに、結局、なんにも。鏡花ちゃんを助けるどころか、敦くんまで…。


私は敦くんとは別の黒い車のトランクに詰め込まれてしまった。

なんか…誘拐された子の気分。あ、誘拐されてるわ、私…。

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