立ち上がれ ページ16
「彼女にも同じ処置をしました」
ハッとAの目が見開く。
「呼吸も脈も止まってましたが時間はそんなに経ってないんで、助かる可能性は0じゃない。俺は彼女連れて離脱します」
新田は立ち上がった。
「0じゃないだけですからね！ あんま期待せんといてくださいよ！」
言いながら、走って行く新田の背中に、Aは涙をこらえて頷いた。
「……うん！」
野薔薇は生きている。きっと。死にはしない。そう信じるしかない。
Aは何度も呼吸を繰り返し、真人と戦う東堂を目で追った。
(あたしに……託されたもの)
脳裏に蘇る、大切な人の言葉。
――後は頼みます。
男はAに世界の未来を託した。
――愛しています。
そして、Aに愛をくれた。
「ごめん、ナナミン」
あたしは、楽になろうとした。
罪すらも逃げる言い訳にした。
そんなこと、きっとあなたは望まないというのに。
視界が変わる。
Aは地を踏みしめ、拳を握って目の前の憎い男を見据えた。
東堂の術式によって、Aは真人の眼前まで移動していたのだ。
握りしめた右手は黒い火花を散らした。
黒
閃
あたし、ナナミンの分までちゃんと苦しむよ。
もう逃げない。逃げたりなんかしない。
Aの拳は真人の右手を潰した。
だが、さすが呪霊と呼ぶべきか。瞬く間に真人の手は復活した。
「死に体が」
笑いながら、真人は忌々しく呟く。
見た目ではあまりダメージが入っていないように見えるが、黒閃の攻撃は必ず効いているはずだ。
「おかえり」
着ていたシャツまで脱ぎ去り、東堂は横に立つ愛しい彼女に笑った。
「ただいま」
制服の袖を捲りあげ、Aは応えた。
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ただのバカです - くっそ良かったです。…涙止まらん。完結おめでとうございます！ (2022年10月30日 1時) (
レス) @page31 id: 37480b1f74 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - K太さん» K太さん、コメントありがとうございます！年内に完結を目指していたのでそれを達成できて嬉しいです！ここまでお付き合いいただきありがとうございました！ (2022年1月1日 7時) (レス) id: 64b7ea7410 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ(七海建人の嫁) - ↓の続き 芥見先生に言って建人は正式に承認された私の夫 (2022年1月1日 7時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
マリイ(七海建人の嫁) - 建人は私の夫建人の方からプロポーズして来た建人は私が居ないと私に愛されてないと建人死んじゃう建人は私には超過保護 私はHSPで建人は恩人でもある結婚指輪も付けてる (2022年1月1日 7時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
K太(プロフ) - 年内最後にこの作品を完結まで見れたことが嬉しいです。更新ありがとうございます。そしてお疲れ様です。 (2021年12月31日 21時) (レス) @page31 id: a6028f1a22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊 | 作成日時：2021年12月4日 21時
