お買い物 ページ10
「にんじん、たまねぎ、じゃがいも、カレールー」
買い物袋の中に入っているものを声出し確認し、わたしは一人でにっこりと笑った。
黒さんに頼まれ、買い物に出たわたしは度々誘惑(お菓子)に引きずられそうになりながらも、なんとか買い物を遂行できたのだ。
しかも今日の夕飯はカレー！ 黒さんの作るカレーはとてもおいしくて、オムライスに次ぐわたしの好きな食べ物なの。
帰ったら弔と神経衰弱をする予定のわたしは、足取りを弾ませながら帰路についた。
「おい嬢ちゃん」
だが、ご機嫌だったのもさっきまでだ。
わたしは突然自分に話しかけてきた大柄な男三人をじっと見上げた。
「……おじさん、だれ？」
大柄な男たちはにこりともせず、いきなりわたしの細い腕を掴んだ。
力の強さに、思わず顔を歪める。
いきなり人の腕をこんな強い力で掴むなんて！
「最近ここら辺をうろちょろしてるガキはてめぇだな？」
「ここがどこか……わかってんのか？」
「俺たち兄弟のナワバリだぞ？ 勝手に荒らすなんざ……許せねぇな」
顔が似ていると思ったら、兄弟だったのか。
わたしは三人を見て、ちょっと考える。
なにかに似てる。……うーん、あっ！ あれだ！
「おじさんたち、お話に出てくる三匹の子豚みたいだね！」
悪気はなかった。
ただ似ていると思っただけ。
三人だし、兄弟って言ってたし、体が大きかったし。
ぶすっ、とぶすくれながらわたしは投げつけられたゴミ捨て場で上半身を起こした。
咄嗟に抱きしめて守った買い物袋の中を覗くと、入っていた卵だけが無事ではなかった。ぐちゃぐちゃになっていた。
これじゃあ黒さんに怒られちゃう……。
「……てめぇ、もう一回言ってみろ」
一回で聞き取れなかったの？
しょうがないなぁ。
額に青筋を浮かべたおじさんたちに、わたしは息を吸った。
「だからぁ……三匹の子豚みたいだね！」
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眠 - 最近ずっとヒーロー側の作品しか読んでなかったからたまには敵連合側もいいかな〜って思って初めて主人公が初めから敵連合側の作品読んだけど面白い。まだ全然読んでないけど初めから最後まで敵連合側でも悪くない！これから一気に読み進めるぞー！ (2021年10月1日 19時) (
レス) @page2 id: cfd8dfa5f7 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 九音さん» 九音さん、コメントありがとうございます！敵連合のメンバーもこれから出てくるのでどうぞお楽しみに！ (2021年3月23日 13時) (レス) id: 64b7ea7410 (このIDを非表示/違反報告)
九音(プロフ) - 敵連合と弔くんが好きで拝読させていただいてます！これからも更新楽しみにしています！ (2021年3月23日 1時) (レス) id: f3a2c0cf62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊 | 作成日時：2021年3月21日 18時
