水好きの少女は…ぱーと2 (ページ3)

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45話｢大好きで何が悪い｣ページ3

四天宝寺の人たちのことを思い出して、くすくすと笑ってしまった

琥珀｢…四天宝寺に奪われた気分だわ｣

大石｢琥珀は本当に葉月さんが好きだな…｣

話の中心の彼女はというと、部屋の隅で白石から借りた本を読みだしている

普段はしないメガネをかけて、すっかり本の世界に入り込んでしまったようだ

なんの本を読んでいるのかと琥珀は気になったが、流石に邪魔になるだろうと聞くのは辞め、自身も読みかけの本を読みだした

しかし、琥珀はAのファンクラブ会長である

学校では見ることの出来ない貴重なメガネ姿をしっかりと写真に収め、財前に送りつける

既読になったことを確認して、本に目を落としたのだった

一方四天宝寺では、最後にAが落とした爆弾発言で白石が財前にせめられていた

財前｢葉月さんと何話しとったんスか｣

白石｢ジャージ返してくれただけや。あとはたまたま俺が読んどった本が気になっとったみたいで、その話で盛り上がってたんや｣

財前｢それだけで蔵ちゃん先輩って呼ばれるなんてずっこいッスわ。俺やってあだ名で呼んでもらいたいんに…｣

謙也｢ほんま葉月さんのこと好きやな｣

財前｢謙也さんは口挟まんとってください｣

金色｢でも、それやったらウチもあだ名で呼ばれとるなぁ♡｣

石田｢ふむ。仲良うなった者のみあだ名で呼んどるみたいやな｣

白石｢自分から話に行ったらええんちゃうか？ほんで仲良うなれれば呼んでもらえるやろ？｣

財前｢それができたら、部長にいちゃもん言ってへんッスわ｣

ぶーぶーと文句を言っていた財前だが、それもここまでのようだ

先程L○NEを交換した琥珀から、Aの写真が送られてきたことにより、それどころではなくなったのだ

実はこの財前。L○NEを交換した直後、琥珀からファンクラブの話を聞いていた

そして他校にも関わらずファンクラブに入り、更に副会長に任命されている

お前らは何をやっているんだ？、という話なのだが、本人たちはただ純粋に推し事をしているつもりである

そう、勘違いしないでいただきたいのだが、財前はAに対して恋愛感情をいだいている訳では無い

財前にとって葉月Aとは推しなのである

一部メンバーは誤解しているようだが、まぁ時期に誤解も晴れるだろう

財前は素早く画像を保存すると共に、琥珀にメッセージを送る

白石はなんやってん…？と思ったがこれ以上今は言及しない方がいいと思い、疑問は心にしまうことにした