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__坂田
天下の星海坊主様々の家庭の事色々聞いた
俺にゃわかんねぇなぁ
だから、 ま。
懐から手紙を取り出し 預ける事にする
「 …手紙、何かいつもコソコソ書いてたぜ
まああんた住所不定みたいだから
いつも家に返されてきてたがな
渡す機会があるかもって
内緒で全部押し入れに取ってあるが
今はこれしかねぇや
おっと安心しな
中身を見るような野暮はしてねぇよ
序にあんたも
これ見てグダグダ言う程 野暮じゃねぇよな
……じゃあな 」
「 おい 」
「 細けぇ事は良く分からねぇや。
けど…自分を思ってくれる親が居て他に何がいるよ
俺ァ欲しかったよアンタみてぇな家族が 」
「 お前… 」
「 皮肉なもんだな
本当に大事なもんってのは
持ってる奴より持ってねぇ奴の方が知ってるモンさ
だからよ彼奴の事大事にしてやってくれよな 」
「 ちょっと待て。
その背負ってる餓鬼はなんだ一体 」
「 どういうこったそりゃ 」
餓鬼ね ハルの事か
此奴の事聞かれねえかと思ったが伊達じゃないらしい
「 全く殺気が感じ取れねェのにも関わらずあの強さ
……其奴は何だ? 」
「 天下星海坊主様でも見抜けねぇたぁなぁ 」
「 今日、悪い奴じゃ無い事は分かった
が 其奴は少し危険じゃねぇか? そんな気がする 」
「 不確かかよ! 野生の勘っつー奴か?
もう平気だよ。
殺しも碌にしねェ約束もちゃんと守る 」
「 …そうか 」
まァ何つーか。 俺とバァさん位だな
此奴の全部知ってんのは
踵を返し 塀の上をハルを落とさぬ様歩く
此奴軽ッッ
「 ん? 」
「 言っとくけどね
僕はずっと万事屋に居ますからね
家族と思ってくれて良いですからね! 」
「 はぁ、辞めるとか言ってなかったっけ? 」
『 …因みに、僕と君はもう家族だからね
隠し事通用しないからね もじゃもじゃ 』
「 …懐かしい呼び方しやがったなぁ、おい 」
もじゃもじゃか。 初めて会った時に言われた言葉
んな呼ばれ方もあったなー
『 後、余計な事喋り過ぎ 』
「 起きてたのかよ?
お前も罪な奴だなー
出会う奴全員に警戒されてやがる 」
遡り過ぎちゃあれだが
真選組の奴等にも警戒されてたな
ゴリラは知らねーが
沖田君も意外と演技派だったな
『 本当にね。 優男って言われる程なのに 』
「 なー 」
『 警戒しなかったの新八君位 』
「 俺はノーカンだろ 出会い方悪過ぎだろ 」
『 ……んー まぁ危うい状態だったし? 』
「 だろー 」
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作者名:こなた | 作成日時:2017年7月4日 17時