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『 ただいま定春君……しーっ 』 「 わんっ…… 」
「 もふもふ…… 」 「 おっきぃ〜…! 」
「 それにハル兄さんも昨日から 」
「 ハル兄……
新八! 馬の所にもう一人 人が居たヨ! 」
「 それ本当? だったら! もしかしたら! 」
やっぱりお通夜の雰囲気。
だけどうちの子たちも勘が鋭かったみたい
どうしたの皆、今日は冴え冴えだね
『 そのもしかしたら。 有り得るかも? 』
「 ハル兄…?! それにその餓鬼共…… 」
『 和尚さんは無事でちゃんと息もしてる 』
「 何で…… 」
『 沖田さん検討つきませんか?
真選組へ報告を伝えたのは上のお偉いさん。
そしてお偉いさんに報告を伝えたのは誰ですか? 』
「 野生児かよ 」
酷い
それにしても以外。 沖田さん子供好きなんだね
優しい顔付きしてるよ
「 それじゃあ
その子達はどうしてこんな所に態々… 」
「 兄ちゃん、兄ちゃん達に頼めば
何でもしてくれるんだよね…万事屋なんだよね、 」
「 お願い…先生を助けて! 」
『 ……お願いします桜木ハルとして。
お願いします 』
正直、苗字を沖田さんの前で言うのは嫌だった
桜木は僕の枷となる存在。
でもそんな事もういい、 関係ない。
子供達がこんなに泣いてお願いしてるんだ
だったら僕も頭を下げるしかない
「 これ…僕の宝物なんだ 」
「 お金は無いけど皆の宝物あげるから
だからお願い! 」
「 兄ちゃん… 」
「 いいかげんにしなせェお前ら、
それにハル兄さんも… 」
命を無くした筈の人間が生きている事が露見したら
また和尚さんは狙われる
皆が危険になってしまう事も
狙われてしまう事も分かってる
でも、 先生じゃなくてお父さんにしてあげたいんだ
「 僕等皆知ってるよ、知ってたよ 」
「 先生僕らの知らない所で悪い事してたんだろ
だから狙われちゃったんだよね 」
「 でも、僕達にとっては大好きな父ちゃん。
立派な父ちゃんなんだ! 」
「 これ今流行りのドッキリマンシールじゃねぇか 」
「 そうだよ、兄ちゃん知ってるの? 」
「 知ってるも何もオメェ
俺も集めてんだドッキリマンシール
此奴の為なら何でもやるぜ
後で返せって言っても遅えからな
それからハル。
重い頭下げて 自分の身分まで晒らしやがって
馬鹿だろお前。
……お前は此奴等のヒーローだよ 」
重くなんかない
人の為に、自分の為に頭を下げる事は
ちっとも重くなんかない
それよりも重いものが心にあるんだ だから重くない
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作者名:こなた | 作成日時:2017年7月4日 17時